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ブラック企業に潰された俺が、異世界で‘’リライフ‘’する話~≪解析≫スキルがチートすぎる件~  作者: AI+


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【第三百六十八話】静かに崩す包囲の輪郭

距離を取った地点で、三人は足を止めた。

周囲には遮蔽物が点在し、視界も確保しやすい位置だった。


敵の気配はまだ動いていない。

だが、待ちの構えであることは変わらない。


リクは周囲を見渡す。

地形と配置を頭の中で組み立てていく。


分岐が浮かぶ。

正面から崩す場合と、外側から削る場合。


どちらも成立する。

だが、消耗の差は明確だった。


リクは静かに息を吐く。

選択はすでに固まりつつある。


「正面はやめよう。外側から一体ずつ削る」


短く告げる。

無駄を省いた戦い方だった。


ミナが腕を組む。


「いいね、それ。囲まれる前に減らすってことだよね。私が先に動こうか」


自然な提案だった。

動きに迷いはない。


リクは首を横に振る。


「いや、最初は僕がやる。位置をずらして、一体だけ引き剥がす」


役割を明確にする。

最初の一手が重要だった。


メイが視線を奥へ向ける。


「対象の視線は分散している。誘導は可能」


簡潔な判断だった。

条件は整っている。


リクは地面に軽く手を触れる。

感覚を研ぎ澄ませる。


分岐が再び広がる。

動き出すタイミングの違い。


わずかなズレで結果が変わる。

だが、一つだけ自然な流れがあった。


リクはその瞬間を選ぶ。

迷いはなかった。


「……今だ!」


低く呟く。

そのまま一歩踏み出す。


気配を抑えたまま、位置を変える。

敵の視界の端をかすめる動きだった。


一体が反応する。

わずかに首を動かし、こちらへ意識を向ける。


だが完全には気づいていない。

半端な認識のまま、動き出す。


リクはさらに距離を取る。

意図的に、追わせる形を作る。


分岐が揺れる。

ここで止まるか、さらに引くか。


リクは迷わず引く。

誘導を優先する。


その結果、敵は一体だけ外へ出る。

他の個体との距離が開く。


ミナが小さく笑う。


「いい感じに釣れたね。じゃあ、ここからは私の番」


軽やかな声だった。

すでに動き出す準備ができている。


リクは短く頷く。


「頼む。早めに仕留めて、数を減らす」


連携は明確だった。


ミナが一気に距離を詰める。

迷いのない動きで、敵へと迫る。


敵は反応する。

だが、すでに位置は孤立している。


一瞬の交錯。

短い攻防で決着がつく。


敵の気配が消える。

静かに、確実に。


メイがすぐに状況を確認する。


「一体排除を確認。残りの反応に変化あり」


冷静な報告だった。

敵の動きが変わり始めている。


リクは目を細める。

分岐が再び強く浮かび上がる。


残りが動き出す未来。

その場に留まる未来。


どちらもあり得る。

だが、選べる余地はある。


リクは静かに息を整える。

次の一手を見据える。


「……このまま崩す。焦らず、同じやり方でいく」


落ち着いた声だった。

急がないことが最善だった。


ミナが軽く肩を回す。


「了解。さっきと同じでいけるなら、楽だね」


余裕が戻っている。

流れは完全にこちら側だった。


メイはすでに次の位置を見ている。


「再配置を提案。次の誘導は右側が最適」


的確な指示だった。


リクは頷く。

すぐに動き出す準備を整える。


分岐はまだ消えない。

だが、それに振り回されることもない。


選ぶべき道は、もう見えている。

あとは、それをなぞるだけだった。

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