表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/32

第10話 無敗への特訓

「以上が、俺も含めた俺たち全員の課題だ」


道二は部員たちを前にして衝撃の課題を言い放った。


ーーーー


10秒前ーー


「それでは、これからの課題を発表する」


道二はいつになく真剣な表情で部員たちの方を向く。


「これから先の俺たちの課題は、原野のサーブをレシーブできるようになることだ」


ーーーー


現在に戻るーー


「いいじゃないか」


そう答えたのは、もちろん原野である。


「野球でも、速い球に目を慣らす練習はよくやったからな」


原野はウンウンと頷く。しかし、他の部員たちは絶対嫌という雰囲気を前面に押し出している。


「俺は事前に原野のサーブをレシーブしてみたが、腕が痺れる程度で済んだぞ。野球のボールならともかく、表面積の大きいバレーボールなら骨折することはないし、原野のサーブの精度なら、顔面に当たることもないだろ」


「本当にそのサーブの精度は信用できるのか?」


骨折が治った折田が疑い深く質問する。


「信用できないなら、今ここで実演してやろう」


そう言うと、原野はカラーコーンをコートの中央に置き、自らはネットを挟んで反対側のコートに行き、ボールを持つ。


バゴオォォォォォン


放たれたボールは、吸い込まれるようにカラーコーンに当たり、弾き飛ばす。


「い……1回だけじゃ信用できねえよ」


「ほう……1000回でも10000回でもやってやるが?」


「やってみやがれ!」


そう言うと、折田はカラーコーンを立て直す。


バゴオォォォォォン


当然のようにカラーコーンは弾き飛ばされる。


「まだまだぁ!」


ーーーー


3分後……


「折田、もういいか?」


「ゼエ……ハア……もう……いい……十分……わかった……」


休むことなくカラーコーンとボールを拾い続けたせいで、折田は完全にバテてしまっている。


「おいおい、もうバテたのか?」


原野はつまらなさそうに嘆く。


「というわけで、早速やるとしよう」


ーーーー


原野がコントロール重視(それでも最遅140km/h)のサーブを打ち込み、それを他の面々がレシーブする。原野は構えられたところに寸分の狂いもなくボールを打ち込み続けている。が、全員まともにレシーブできず、ボールはあっちこっちへ飛んでいく。


休憩も挟みながらこの練習を時間いっぱいまで続け、この日の練習は終了となった。


この練習によって全員がプロ以上の実力をつけることになるとは、この時は誰1人として考えもしなかったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ