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黒騎士は自由に生きてみたい  作者: カルバリン
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第11話 黒騎士、初仕事…?


…う………飲み過ぎた。頭痛いし吐きそ………。


昨日は何故か最後ブレイドさんと飲み比べをして見事に負けた。

あの人が飲んだ酒はどこに消えてるんだろうか………。


「おぇぇ…二日酔いなんて何百年振りか…地獄の苦しみとしか言えない……今度からあまり飲まないようにしとこ……」


身だしなみを整えてから下に降りるとハベルさんはまだ寝ているみたいだった。


「とりあえずギルドに行ってみようかな…」


出たはいいけど…キツイ。


別に毎日行かないと駄目とかないだろうしいかなくてもいいだろうか?


いや、ね?本当に辛いんですよ…歩く度に胃からナニかが出そうでさぁ…


帰ろうかどうしようか迷っている内にギルドに着いてしまった……しょうがない。


「あ、フィリアさんおはよう……ってお酒臭っ!!」


エリーめ…大声を出すのをやめなさいよ…頭が!わざとやってるなら絶対にメテオ…いや、あんなの使ったら爆発音で私が死にそう。…次大声を出したらエアショットを当てよう、そうしよう。


「…えっと、何でそんなに睨むのかな?私何かしたっけ?」


「あなたの存在が罪…これ以上大声で喋るならこっちにも考えがある」


「え、ちょっと!いきなりそれはないんじゃないかな?!私は挨拶しただ……「『エアショット』」」


手のひらから打ち出された風の球(威力は最低限)がエリーの顔面に直撃してエリーは倒れた。


煩い。私は警告したのに…というか……もぅ駄目……。



【しばらくお待ちください…………】

















「いくら二日酔いが酷いからっていきなり魔術ぶつけるのはやめて欲しいんですけど?!」


「私は警告したでしょ。次大声を出したら考えがあるって…あなたが人の話を聞かないからそうなるのよ」


いやぁ、吐いてスッキリしたからか少しだけ元気になったよ笑


え?どこで吐いたって?それはヒミツ。まぁどこにも迷惑がかからない場所に吐いたら問題ないよ。


「まぁいいですけど…とりあえずマスターから話は聞いて急遽フィリアさんの為に席を設けました」


ん?


「若手の助っ人を受けてくれるんですよね?なのでまずは話を聞くためのスペースが必要じゃないですか!」


「そうだけど…」


「実はすでに一組待ってるんですよ」


えぇ…昨日の今日でもう?


「内容はこちらにまとめてありますから読んでくださいね?そのあと本人達と話をしてもらう事になりますから」


もう既に予定が組まれてるなんて!なんという横暴!


「もう一回確認するけど、私が受けるかは私の自由だよね?」


「え??」「は?」


なにその「え??」って…。


「よし、帰る。なんだか話が違うみたいだし…」


「駄目ですよ?もう待ってるっていったじゃないですか!さぁ!早く早く!」


く、くそ…!強い、強いよこの女!?この私が振りほどけないなんて!!




…はい。結局無理矢理連れていかれましたとさ。


「…あの?だ、大丈夫ですか??」


凄まじい攻防の果てに連行されたフィリアをみて相手のルーキー達が直視しないように俯きながらそう言ってきた。


今日の相談相手と思われる少年達…リーダーっぽい黒髪の少年とその隣にいる茶髪の少女、それから二人の後ろにいるいかにも生意気そうな少年の計3人のパーティーのようね。


「はぁ…大丈夫よ…ちょっと、疲れたけどね…ていうかなんでこっち向かないの?」


しかしなんで顔を真っ赤にして俯いてるのかな?喋るときは相手を見て喋らないと駄目でしょうに。


「それはちょっと…刺激が強いといいますか…」


茶髪の少女が他の少年二人の腕をつねりながらそう言ってきたので首を傾げる。


刺激…??一体何を……………


フィリアは自分の姿を改めて見て気が付いた。


はだけたシャツ、攻防のせいで少し汗をかいた肌…


あぁ。これはいけない。


「なるほど、少年達には刺激が強かったみたいだね。ちょっとあっち向いててくれる?」


三人が向こうを向いたのを確認して亜空間からタオルを取り出して汗を拭いてからシャツのボタンを留める。


「もういいよ、…では改めて自己紹介をしましょ!私はフィリア…成り行きでこのギルドの助っ人みたいな事をやらされる事になったの、よろしくね?」


「僕はこのパーティーのリーダーでリュータです、こっちがアイカ、後ろにいるのがカイトっていいます」


ふむ、なんか変わった名前だけど……


「じゃあ、さっそくだけど内容を聞かせて?私が受けるかどうかはそれ次第で決めるけど大丈夫?」


「…構いません。ギルドマスターのオルト様からはそう伺っていますから」


なるほど。オルトはちゃんと説明した上でこの子達を連れてきたのね。


「じゃあおっけーよ。で?相談っていうのは?」


「僕達のパーティーと一緒に最近張り出された依頼…オーガ討伐をやってもらいたいと思いまして」


オーガ?あれって確か結構強かった筈だけど。


「…オーガねぇ。エリー、その依頼の内容は?」


後ろにいたエリーが依頼書を差し出して来たので受けとる。


「…オーガ4体の討伐、冒険者パーティーが撃退に向かったが壊滅…」


これは…多分この子達には無理かな。一体二体なら倒せ……いや。一体が限界か。


「残念だけどあなた達の実力じゃ無理よ。この依頼は別の人に任せた方がいいかな」


「僕達が行かないといけないんです!僕達じゃ敵わないのはわかってます、だからあなたに協力を…」


なにかあるのは見てて分かるけど、正直言えば他力本願甚だしいとしか言えないんだよ。


「何のために受けるの?お金?」


「違い「ちげーよ!俺らの恩人がオーガ討伐に向かって帰って来ねぇんだ。だから俺達で探しに行きたい。でも俺達の実力じゃはっきりいって無理だから…せめて遺品だけでもって考えたんだ」


後ろで黙っていたカイト少年がリュータが喋るのを遮った。


…なんだか初日から面倒な依頼が舞い込んだなぁ。


「エリー、これは私が受けなくても依頼はこの子達が受ける事になる?」


「無理だよ。この子達のランクだと受けることは出来ないからね、Aランク以上の冒険者かフィリアさんが同行するならって条件で受ける事が出来るんだよ」


なら決まりね。


「残念だけど諦めようね。その恩人の人もあなた達が危険を犯してまで来る様な事はしてほしくないと思うよ?」


「…わかりました……」


帰っていく3人だったが最後に部屋を出ようとしたカイト少年が振り返って呟く。


「…あんたなんか居なくても充分だぜ。じゃあな」


……。


「ねぇ?もし依頼を受けないで行った場合ってどうなる?」


「基本的には報酬が無くなるのと救援要請もできなくなるね。正式な依頼だからそれを無断でやると活動停止になる可能性もあるよ」


…これは何となくオルトの意図が分かった気がする。


「……もう疲れたから帰る」


「え?!ちょっと!」


うるさいうるさいうるさーい!!!こんな面倒な事を毎日やれってか!馬鹿馬鹿しい。


………はぁ。


間違いなく勝手に行くよね。あの子達。


まぁでも仕方ない。それがあの子達の選択ならね。


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