表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私は魔法使いなんかじゃない!  作者: いと・うさぎ
アムステール王国再建物語Ⅰ
27/235

女子の裏切り

 数日経つと、ついこの間まで女子からハブられていた森本彩花が、女子たちの輪に復帰していて楽しそうに皆の前で笑っていた。


(なんだ……もうグループに戻ったんだ。一体何だったんだろう?)


 里奈は、そんな森本を教室の片隅から眺めている。


「森本さん、明日皆で遠足のお菓子買に行くんだ。よかったら森本さんもこない?」

「いいの?」

「もちろん。じゃあ、十時にさくら公園で待ち合わせね」

「うん」

 森本彩花は嬉しそうに返事をしている。

 そんな彼女を見て里奈は、内心ほっとした。


 

 昼休み、一人で女子トイレに行くと、安田愛子たちグループが鏡の前でケラケラと笑っていた。

 里奈は手を洗おうと洗面台の蛇口をひねる。


「森本彩花、明日ほんとに来るかなぁ。あの子、めっちゃうれしそうだったよね~」

「ほんと、ほんと。ぜったいウチらがくるって信じてる顔だった~」

「うけるよね。誰もいかないのにさ」


 里奈の心臓が大きく鼓動する。

 

(それは本当……? 森本彩花を騙しているの……?)


 里奈は蛇口をひねる前に、信じられないという顔で彼女らを見つめる。

 安田たちはそんな里奈を取り囲み、


「宮本さん、この事をばらしたら、あんたもハブだから! ちょっと男子たちと仲がいいからって調子のらないでよ?!」


と強い口調で言った。

 

 彼女らにそんなことを言われる筋合いはない、と言ってやりたかったが言葉が見つからない。

 この言葉は里奈にとって衝撃的で、心に何か刺さったような感じがする。


 いくら男子と一緒に遊んでいても、クラスの女子から無視されるのは嫌だ……

 このタイミングでトイレなんか来なければよかった……

 

 里奈は自分の間の悪さを恨む。

 

 女子の面倒なことには関わりたくなかった里奈は、彼女たちの言うとおりにし、自分の中では聞かなかったことにすると決めた。

  

(ごめん……森本さん……)


 しかし里奈の心には、しこりが残った。







 






 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ