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神代兵器の自由意志  作者: ぶくっと醤油
1章
27/32

27 新魔王...

バグルスは魔王に勝利

僕もオドガルムに勝利を収めた

バグルスは全くの無傷と言っていい

魔王フィンブルゲイザーはかすり傷は目立つがこれといって大きな怪我もない

僕はといえば相手が戦闘特化のオドガルムという事で無傷とはいかないようで魔力炉が数基大きなダメージを受け人工皮膚にもかすり傷が目立つ それに攻撃を相殺した余波で内部機構がいくつか機能不可に陥っている

オドガルムは僕の最大武装である''4号''によって大破してしまっている 魔力炉は殆ど破壊 内部機構もかなりやられているしなにより腹部に大きな風穴が空いている

まぁ開けたのは僕なんだけどね

ていうよりそれでも平然としてるオドガルムはやはりおかしい

オメェそんなタフだったの!?って素で驚いたよホントに

魔王には無事勝利したので実質魔人族は僕らがトップと言っても過言ではないらしい

魔王はフル装備の本気だったらしいからね...うせやろ...

それに証人として計1000人以上の観客がいるし

定石通りバグルスが魔王の位を継承したんだがその後バグルス本人がすぐさま僕に継承権を移してきたではないか

おかげで観客席に集う彼彼女らからは新魔王コールが...

神代では魔王を討ち取った僕らが魔王になるなんてなんてこった...


まぁそれはそれとして


今いるのは魔人族唯一の国であるフィンブルゲイザーの城にある一室である会議室

デカい円卓を挟んで座る16人 内4人は僕らクレアシオンの面々だがオドガルムは近衛隊の副長ということで隅で立っている 腹にデカい風穴開けたまま

残りの面々と言うと...


「初めまして 正規軍第一軍の隊長の任に就いています チャリオット・ダンブルです」


残りの11人は魔王フィンブルゲイザー主導で結成された複数の種族が混じった混成軍こと正規軍の隊長格である


「第二軍隊長ランディ・ダンブルと申します」


第一軍と第二軍に隊長は双子のダンブル兄弟だそうだ

燃えているような真っ赤な赤髪のチャリオットと海のような深い青髪のランディ

円卓では''太陽の戦車''と''深海の戦車''と呼ばれているそうで少々細身ながら着ている鎧はどちらもフルプレート

椅子に立て掛けられているのは巨大な戦鎚とハルバード

それに全身に何かが弾かれたような痕が残っている

いかなる攻撃も弾き 高い破壊力を持つ武器を振り回し暴れる 確かに戦車だ


「第三軍隊長のメグダル・ダンバインだ」


デカいのに小さい

何がって椅子に座れる大きさじゃない

なのに椅子に座れている

上半身と下半身の比がおかしい

脚も何故その細さで上半身を支えれるのか不思議でしかない

それに比べ腕なんてデカくて長い

なんかもう滅茶苦茶な体してるよ


「第四軍隊長のマリーン・ウルデッドです」


金髪ポニーテールの女の人

翡翠色の眼に華奢で長身の金髪で少々尖っている耳

ハーフエルフと呼ばれゴブリンを始めとした準人間種とされている亜種族に分類される存在だ

エルフとして足りない耳の長さのため人間の基準では種族として欠けているという事で亜種族に分類されている

しかしただでさえ魔法適性が高いエルフの血を引くのでハーフエルフの魔法適性も高くハーフエルフの所以たる別種族の血によって魔法と近接の同時攻撃を行う通称魔法剣士や性質の変化によって様々な恩恵を受ける場合があるので純粋なエルフより戦闘能力は高い

エルフと魔人族でのハーフなら魔法の適性が抜群なのだろうけど椅子には刀が立てられている

血の性質が中途半端に混じり合い魔法適性が思ったより高くないのだろう


それから残りの紹介も終わりやっと本題に入っていけると思ったらまだ一人いたではないか

バグルスに負けて元魔王になったフィンブルゲイザー本人だ


「すまない...本当なら紹介はいらないはずなのだが俺はもう魔王ではないのでな 俺はこれよりレイ・ビリオンと名乗る 街で見かけた際はレイと読んでくれ」

「「「「「了解!」」」」」


第一軍を初め殆どの隊長が席を立ち敬礼付きで返事をする

立たず返事をしなかった者が2人いたがどっちも温かい目で見ていたので魔王になる以前の友人とかなのだろう

既に魔王ではないというのに反射的に席立ち敬礼付きで返事させるなんてどれだけ慕われていたのか

これ...僕が魔王になんてなってもよかったのだろうか...?

フィンブ...レイ自身も苦笑いしている

リーリエは彼が嫌いっぽいけど僕はそうとはなかなか思えない

というよりリーリエを餌にして僕らを誘い出したのかもしれない

魔人族は寿命が長い

数千年を生きるエルフには及ばないが魔人族でも種族によっては数千年を生きるし生きる事だけに力を使えば数万年を生きる場合もある

特に国名でもあるフィンブルゲイザーという名の種族は余裕で数万年を生きる

神代で1番猛威を振るっていた魔物の種族名だ

それがどういう事か人型に変異し国を作り繁栄させた

初代魔王はこのフインブルゲイザーで名前はジドラブルだったかな

今なおフィンブルゲイザーは希少種として生きているがもしかしたらレイの親のどちらかはフィンブルゲイザーなのかもしれない

そうだとすれば神代で起きたことも知っているだろうし架空の存在とされていた僕らが実在していることを確信していたのも納得できる

僕らを誘い出す理由...まぁ...どうせ...


━━━神代最強だぞ!?戦ってみたいではないか!!


という言葉が脳裏をよぎるからその程度の理由なんじゃないかなって思う...

フィンブルゲイザーが神代で1番猛威を振るっていた理由は産まれたてですらかなりの戦闘の能力を有し成体だと数日休まず活動し単独でいくつもの大国を滅ぼしていた程であり他の魔物とは戦闘意欲ですら一線を超える戦闘種族だったからだ

そういえば本題出すんだった...

これから起きる事は恐らくこのカーナー大陸で神代並の規模になるだろう戦争だ

主が書き残した碑石にあった文

カーナー大陸はこの星の半分を占める大きさだがもう半分にはそれなりの大きさの大陸が幾つかある

これはカーナー大陸では知られていない情報だ

獣人族に近い存在である竜人族と様々な亜種族達に加え巨人族 腐人族 天翼族などなどが存在している

主の見解では近いうちにデカい厄介事がやって来るそうだが...まぁ確実に戦争だろう

カーナー大陸以外に住まう者達には神に反旗を翻した者という肩書きがある

種族の誇りに執着し他の恩恵は受けないとこの世界に恩恵を齎す神々を相手にした者達が追放された種族

これら種族は総じて戦闘能力は高い 何しろ神を相手取ろうとしていたのだから

魔人族なら善戦は出来るがそれでも時間稼ぎが辛うじてだろう

それに戦うのなら軍を率いねばならない

だからこそこの会議で隊長格に賛成しても貰わねばならない


「神代では敵だったのだとしても今は同胞です それにこの大陸が脅かされるのなら我々は打って出るのみ」

「その通りです それに魔人族ならば強者だらけの種族と聞いただけで血が騒ぎますしね」


ダンブル兄弟はドンと来いの様子

それからは魔人族のエースの集団である第一 第二軍の隊長格が賛成したのも大きいのだろうが各隊長も快く賛成してくれた

これからは緊急時を想定して魔人族領の端まで警備網に入れて置くとかなとかで会議は終了した

皆会議室を出ていき最後に僕も出ようとした時にレイから会話を持ちかけられた

長い廊下を並んで歩きしばらくするとレイが口を開く


「ミスト殿 神代では何があって戦争が起こったのだ?」

「何が...と言うと?」

「神代で戦争が起こった真の理由だ 世界に平穏を齎すはずの神々はなぜ愚かにも戦争を起こしたのだ?」


人々から信仰されそれに自然の恵みという形で恩恵を齎す神々の仕事を放棄してまで戦争をせねばならなかった理由


「神代ではね 神々の間に派閥があったんだ」

「派閥?」

「そう 信仰されたのならばそれ相応の生活を約束するべきっていう正統派と自分たちは神なのだから手を出す必要はないっていう至上派だよ」

「ほう?そういった物が存在するのだな」

「神が世界を管理しているのだから自尊心の塊のような神が誕生するのは仕方ない」

「なるほどな」


神は人間に勝る存在であってもそれは武力でしかない 人間が暮らす星を管理していたとしても管理する神の認識によって星の形態は尽く変化する

戦争しかしていない所もあれば笑顔が絶えず見るからに安泰な所も存在する


「神代の戦争が起きた理由はさっき会議で話した竜人族を始めとした愚かにも神に対抗しようとした存在が現れたからだよ」

「それが何故神代の戦争に関わるのだ?竜人族などが原因なら人族と魔人族が戦争をする必要はあるまい」

「そうなんだよ 正統派の神々は反逆を企てた者達の不満を解決しようとしたけど至上派の奴らは反逆者たちを生かす意味は無いと主張して魔人族を動かし始めた 人族には人族を管理する神がいてそれは魔人族も同じ 神々は自分の身でこの地に干渉することが出来ないんだ 特に武力ではね だから正統派の神々は人族を動かして魔人族を止めるしかなかった その間に背後の至上派の神々を排除することにした 要するに神代の戦争は人間を生かす人族と人間を滅ぼす魔人族に別れて戦う神同士の代理戦争であり時間稼ぎだったんだ」


ただ傲慢な神々の我儘で始まった戦争 それが神代の戦争


「神々は人間を...竜人族を守る駒と滅ぼす駒として利用してしまったんだ...」

「ミスト殿...」


今となっては数少ない神々がこの世界を管理しているがいつ離反し反旗を翻す神が現れてもおかしくない

だからこそ今の内にこの問題を解決せねばならない

当時の竜人族は神々に不満を持って反逆を企てたのかもしれないが今も続いているとすれば背後になるかいるかもしれない

結局神と人間は決して相容れない存在なのかもしれない

だから妥協しなくてはいけない


「僕はこれを利用しようと思う 人族と獣人族と魔人族を共闘させて友好関係を作らせる 竜人族達を人柱にして...」

「それは正統派の神々が許してくれるのか?」

「もう正統派は存在しない 殆どの神は影に喰われて消滅しているからね」

「影...?」

「いや なんでもない」


そう 影だ レイが持っていたあの剣に宿っていた影 あれは明らかにあの時の影だ 魂を消滅させる深淵の影

神個人が持つ己の魂の保管庫 どれ程高位の神でもこじ開けられない不可侵領域である神性領域の結界を易々と食い破り尽く消滅させる滅尽の影

レイはどうしてあんな物を...?

いや 今はそんな事どうでもいい それよりも竜人族に対抗させるために残りの二種族にも話はしておかないと

聞いてくれるかは別として...


「はぁ...面倒だ...」

「む...?」


何が面倒なのか分からなそうに首を傾げるレイ 元魔王なら今の魔王がしようとしている事の大変さぐらい分ってほしいんだけどなぁ...むり?脳筋じゃあるまいし...


「戦って勝てば万事解決だろう?」


脳筋...じゃ...あるまい...し...ダメかなこれ

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