24 目前
「で...帰ってきたと...」
「うぅ...申し訳ありませんでしたぁ...」
「ははは!いいじゃんか隊長 めんどくさいのは分かるけどお互い得はあるさ それにオドガルムだって平常運転だし 魔王も扱いやすそうだからいい方向に持っていけたんじゃない?クレシオンは戦争のために作られたんだしさ」
今朝方魔人族領東部にある山岳地帯にて バグルスの従魔であるエンプレスドラゴンに誘導してもらい無事着地したベルセルク タンクスコルピウスから聞いていたのか一足先に来ていたマドミリアとサーチャーを迎え早速報告を聞いてみれば「魔王と戦ってください」だの「オドガルムさんと戦ってください」だの
そんなのバグルスに言ってよ...
「1対1でしょ?僕が戦っても善戦は出来ても敗北さ それにアリサとリーリエだって運が味方しなきゃ勝つ確率低いし なら隊長が相手でいいんじゃないかな 魔王の相手は任しといて」
「...まぁオドガルム相手となると僕しか...はぁ...辛い...辛いよぉ...オドガルムと一騎打ちだなんてぇ」
「紅茶淹れました...どうしたんですか隊長そんな砂浜に打ち上げられたクラゲみたいに伸びきっちゃって」
まだ報告を聞いていないアリサにバグルスが説明中・・・
「あぁ...オドガルムと本気の一騎打ちですか...国は大丈夫でしょうか...」
「まぁうん...隊長相手なら大半は消え失せるだろうね」
完全戦闘特化と総合力クレシオン随一が(本気で)戦闘するとなると国1つなぞ容易く消え去るのは必然
一瞬でケリがつかない時点で攻撃の余波で周囲に被害が出るだけでなく1発1発が常人から見れば必殺級の攻撃なので余波だけでも無視出来ないのだ それに【リミッター解除】は当然としてクレシオンシリーズ同士の戦闘となると必ずと言っていいほど最後に必殺技を撃ち合うので結局環境破壊不可避だったりする
尚僕以外となるとそうなる前に勝敗が決まるので環境破壊(中)で留まる
「結局僕が行くしかないんだよなぁ...まぁいいや グダグダ言ってても始まらないから行きますか」
「了解です」
「オッケー」
で
「近衛隊副隊長オドガルム・ラングルブ殿の指示でお迎えに参りました エコードと申します 魔王陛下のご要望により特殊闘技場にお連れするよう承っておりますのでご同行を」
山岳地帯から草原地帯にベルセルクを移動させ降りた時には目の前に魔人族...蛇の尾を下半身に持つラミアや牛の頭にムッキムキの肉体のミノタウロスに浅黒ヴァンパイアなどなどに囲まれていた
「えっと...そのぉ...特殊闘技場って何処ですか」
「ここから南に新たに建設された小山を丸ごと利用した闘技場にございます」
「なんだか凄い物出来てるっぽいねぇ よかったじゃん隊長 環境破壊し放題だよ」
「そうですよ!隊長のカッコいい姿はカメラにバッチリ収めておくので好きなだけ破壊しちゃってください!」
「何故にそんなやる気あるの」
バグルスが今''レイフォース''で確認したであろう特殊闘技場は魔人族領ではちょこっと有名な山を削って作られたという自然溢れる闘技場とのこと ここならリーリエに任せればいいと思ったのだがどうやらそうでもない様子
ん?リーリエはどこかって?魔王を視界に入れたらカタストロフィがドライブしちゃうから嫌だだってさ 悲しいね
「特殊闘技場まではどうやって行くのかな?」
「オドガルム副隊長がクレシオンの隊長に場所を伝えればいいと仰っていました」
「隊長任せですか...隊長魔力足りますか?」
「この人数ならギリギリかな んじゃ早速行こうか エコードさんだっけ闘技場の場所思い浮かべて」
「はい」
「ここなら...うんギリギリだね それじゃ行くよ 魔人族の人達ちゃんと踏ん張っててね 【原初魔法 分解及び構成術式】略して転移!」
そこ 略じゃねぇだろとか言わない
で
「す...凄いさっきまで草原にいたというのに...」
「すげぇ...」「見たことないぞこんなの」「これが神代の力か...」
目の前に佇む巨大な闘技場の入口 赤色を基準に金メッキで覆われている柱と鉄や銀 魔石などなど装飾品が散りばめられている建造物が山に埋もれるように建築されている どうやら闘技場の1部のようだ
「さってと エコードさん案内お願いします」
「...っは!しょ...承知しましたこちらです」
「派手だねぇ」
「建材が余ってるんでしょうねぇ」
内部は石造り 天井も壁も床も石石石 建材ケチってるのか正面ので尽きたのかはワカラナイ
しかし灯りが松明ではなく魔石を用いたライトである辺り建材が尽きただけなのか...僕らには知る由もない
「すみません...魔王陛下は少々ケチな所がありまして...石造りなのは単に建材をケチっただけなのです...」
ケチってたよ 王ともあろうものがケチってたよ もう少しぐらい見栄貼ろうよ
上上下下右左右左と曲がり上り降りを繰り返せばやっとこさ見えた控え室的な部屋 時間になったら案内係が呼びに来るそうなのでそれまで待機してほしいとのこと 初戦は魔王との戦闘とのこと バグルスの出番だ
「バグルス一応言っとくけど''ガブリエル''使用禁止ね」
「えぇ!?なんでさ!」
「要塞型を個人相手に使うなんて大人気ないですよバグルス そのB300パルリアとか言う機関はお飾りなんですか?」
「ぐぅ...分かったよ...''神無月''と''時雨''で行くよ...」
相手は魔王 魔人族1の実力者だ クレシオンシリーズに性能は生者には到達不可能の域にあるから負ける事はないだろうが強すぎるが故にどの程度で殺さずに倒せるか 加減が難しい バグルスは専用の''ガブリエル''を使おうとしていた訳だが個人に最強種とも呼ばれている龍の形をした要塞型アーティファクトと戦わせるなんてオドガルムでも面倒くさがるくらいだ 主に戦闘スタイル的な意味で
「それはそうと隊長は何で行くの?いつも通り?」
「そりゃ''ドレッドノート''以外で行ったら一振でポキッと逝っちゃうよ それに【エネルギーディスパージョン】も使ってくるだろうし 消滅を破壊出来る''ドレッドノート''じゃなきゃムリムリ」
「当たり前ですよね」
「なんか...ゴメンね...」
バグルスは何も悪くない 僕に執着しまくるアリサが異常なだけでバグルスは何も悪くない 誰も責めはしないよ 例え僕のスカートで涙を拭いても責めないよ 僕は心広いからね うん僕のこ...どさくさに紛れて覗こうとしないでよ死ぬぞ?あっちょおまアリサやめろこっちくんな服の中に手入れようとすんな!
「お待たせしまし...何やってるんですか...?」
「っあすいません今行きますので少々外でお待ちください!」
「は...はぁ...」
その後 闘技場内から男と女の悲鳴が会場全体の轟いたとか
悲鳴の発信源の近くにいた係員曰く「あんなお仕置きがこの世に実在していただなんて...世界は広い...広い...ははは...ガクガクブルブル」との事




