講義
今日はレディセント先生の授業だ、どんな授業か楽しみだ!多分俺達が〈魔境〉に行くから、勇者達の魔法技能を上げようという作戦かな?
キーンコーンカーンコーン
「……今から授業を始める、起立」
ガタガタ
「……礼」
「よろしくお願いします」
「……着席」
ガタガタ
「…… 魔力操作とかはエル先生の方が俺より上、俺が教えるのは魔法のイメージの持ち方だ。それにより魔法の威力が上がる」
チラッと俺達の方に視線を向けまた話し始める。
「……物質系なら分かりやすいが概念系魔法はイメージがつけにくい、だから俺が魔法を実際見せながら説明していく」
すると教卓に水の入った水槽が現れた。
「……今回は空間魔法で説明していく。水槽は無視して水が空間だと認識してくれ」
(これ、もしかして僕のため?ありがたい、もっと強くなれる!)
「……空間は物があると押し除けられる」
チャポン
先生が水槽に球体を落とす。
「……この球体と水の境目、ここは空間が歪んでいる。ここに物体が転がり落ちる、これが重力の正体だ」
フッ
そして先生が球体を消す。
「では本題だ、転移はどうやってやるか考えてみるといい」
先生の質問に皆んなが頭を捻っている。
(そういえばあんまり分かってない……でも感覚的には空間を転移する空間と入れ替える感じか?)
僕は手を挙げる。
「……ライア」
「自分のいる空間を転移したい空間と入れ替えるですかね」
「……それも正解だ」
そして皆んなを見てから言葉を続ける。
「……ライア以外いなさそうだ、他の選択肢も言おう。1つ、自分と行き先の空間を無くす」
ブン
すると水の一部が消えて直方体型の空白が出来る。
「……この空白のところを通れば空間がない為、通り抜けることができる」
そして水が元に戻る。
「……2、空間を圧縮する」
ギチギチ
すると水槽の中の一部の水が圧縮された。圧縮されてできた水のレンズにより向こう側の景色が歪む。
「……空間と空間がくっついているからここを通り抜けても転移できる。だが1と2は重大な欠点がある、それは何かわかるか」
誰も手を挙げれない。
「……答えは転移しようとしたら空間上にある人・物が消失したり破壊されてしまう、では転移魔法を使うにはどうするか。それを俺はこう解決した」
水の中に球体が現れそれを先生が指で掴み水槽から出し、位置をずらして球体を落とした。
「こうすれば転移が完了する」
皆んなが目を丸くしていてノートを書く手が止まっている。かくいう僕もだが
(確かに、そうだ。一々空間を指定して入れ替えるのはしんどいと思っていたが、これなら転移先の座標指定だけで済む!)
キーンコーンカーンコーン
「……これで授業は終わりだ。起立」
「……礼」
「ありがとうございました」
(流石レディセント先生、レベルの高い授業だ……これで僕もまた強くなったぞ!)




