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2-1 俺、〇〇なんだよ
「しかしどうしような。」
笑いすぎて涙が滲んだ目をこすりながら、男がこちらに笑いかけてくる。
「俺、殺し屋なんだよ。」
殺し屋......。耳から入ってきた言葉が信じられず、私はポカンと口をあげて首を傾げる。
「信じられないだろ。」
ククッっと笑いながら、男はその両手で私の腰を掴み、グイッと私を引き寄せた。体勢が崩れソファーの方にもつれ込む。私は彼の両腕のなかに囲われた。大きな左手で頬を覆われ、私の目線は彼の鋭く深い黒の瞳に引き寄せられた。
「そうだな、お前も殺し屋にならないと。それも、とびっきりの。」
「なんで。」
「そりゃあお前」
男は爛々と目を輝かせ、とびっきりの笑顔で言う。
「俺が、お前を、さいっこうの相棒に育て上げるからさ。」




