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▼雷撃都市  作者: 亜久津カナ
▼雷撃都市 ー第壱章ー
14/32

1-14:▼曇り時々雨

ーエルの自宅ー


窓からぼんやりとした陽の光が薄っすらと差し込んでいる。

ベッドサイドに置かれたSP(サージ防護デバイス【SPD】内蔵のスマートフォン)のアラームが鳴る。

大きなあくびをしながらSPのアラームを解除するエル。

そのまま窓際へ行き少し窓を開けて空を見上げる。

同時にSPから落雷予報が聞こえる。


『今日の920番代都市の落雷予報は【低】。帯電率10%未満。気温17度。湿度79%。避雷ジャケットは薄型タイプのもので良いでしょう。午前中は曇りですが、午後からはところにより雨となります。続いては930番代の都市の落雷予… プツッ!』


「こりゃ、今日はダメ…だな!Vに報告!今日は雷休み! 」


SP画面に落雷率などの必要データが自動で集約され「本日雷休み」のメッセージと共にVへと転送される様子が見える。


「よしっ、そしたらーっ… 今日はEVCのサス調整しーよおっと!」


朝食も取らずにEVCが停めてあるガレージへと向かうエル。


部屋の扉を開くと、そこはユニット型住居が積み上げられた最上部。

基本的にエレベーターは無く階段と梯子で昇り降りする必要があるため上へ行くほど家賃が安い。

特にここは高度が高くただ同然で借りている。


梯子を降りて行くエル。

別の複数のユニットからは朝食の準備をする煙が配管から上がっている。


「KEIさん、おはよ!!!」


途中の窓が開いたユニットに向かって声を上げるエル。


「おはよう、エル!あら、今から出発するの?!」


「今日は雷休みだから、EVCいじるんだ〜!」


「あらそう!どうせまたご飯食べてないんでしょ?これ持ってきな!」


乱雑に手渡される銀色のフィルムの包み。


「昨日の夜、Qのところでたくさん食べたよ?」


「何言ってんだい!あんたはまだまだ沢山食べなきゃダメよ!!どんどん食べて大っきくなりな!!」


「あんまりお腹減ってないけど…わかった!ありがとう!EVCいじり終わったら、いただきます!!」


「はい!あっ、あと今日Vの所に行く?もしそうならこれ渡しといてくれる?」


「うん、いじり終わったら行くつもりだったから渡しとく〜っ」


細長い金属の筒が数本入った保冷ケースを受け取るエル。


「いつも悪いわね!助かるわ!いつ帰ってくるかわかったら教えてって言っておいて!」


「はーい!でもまだ当分帰れないんじゃないかな?なんかQと話してたし…」


「あら、Qと?全く… 連絡よこせ!ってお願いね(笑)」


「伝えとくw 行ってきます!」


梯子を降りて行くエルの様子を見守るKEIが呟く。


「 あの様子じゃまだ話してないんだねVは、、、全く、、、」


朝食の準備を進めるKEI。

ほんの一瞬、雲の隙間から朝日が建物全体を照らす。


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よろしければ、是非皆様もエルと同じ曲を聴きながら雷撃都市の街をイメージして頂けると嬉しいです⚡︎
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