表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/16

15.忠実なる人形

「エルマー!エルマー!」

「叫んでも聞こえないよ。これはただの『映像』なんだから」

そう言うと『光』を消し、リアに向き直る。その表情を見てリアは思った。

――――なんて楽しそうな顔をしているのだろう。

この状況を何よりも楽しみ、そして自分が優位であることに喜びを感じている。

そんな表情をしている。

そして、初めて会ったときに感じた威圧感や、所々に感じる紳士のような振る舞い。

彼は幼い子供の仮面を被った悪魔(・・・)のようだ。

「賢いリアは分かるよね?キミが探していたエルマーはボクが預かってるんだ。そしてメイドも」

彼の言わんとしていることは分かっている。

リアの態度や行動によっては、エルマーやルナの命はない、ということだ。

「何が、したいの?あなたは何のために、こんなことを・・・」

「何がしたいのか、かぁ・・・。そんなの決まってるじゃん、リアの能力のことについてだよ」

「・・・!」

「なんで知っているのか、って聞きたそうだね。じゃあ、昔話を聞いてもらおうかな」

ボクの大キライな女についてだよ・・・。



***



「あいつは一体どこへ行ったんだ!?」

ホールの中にリアの姿はどこを探しても見当たらなかった。

ラディスの『嫌な予感』がどんどん膨らんでいく。

(こうなったら屋敷の奴らを脅してでも、あいつがどこにいるのか聞きださないとな)

リアがラディスを放ってどこかに行くはずがない。

もともとリアはラディスを疑っていたのだし、ルーモアから得られる情報に期待していた。

ならば、考えられるのは2つ。

リアの『力』を狙った奴が攫っていったか、リアがエルマーを攫った犯人を見つけて奪い返しにいったのか、どちらかだろう。ちなみに2つ目の方は、後先も考えずに突っ込んでいったと考えられる。

ラディスはホールから出て、とりあえず使用人を探して問い詰めようと画策していたその時。

「ここからは一般のお客様は立ち入り禁止ですよ、バークレイ伯爵」

「お前・・・ここの使用人か?」

綺麗な茶色の髪をなびかせ、颯爽と現れた幼い顔立ちの少年に注意されたことに、ラディスは不快感をあらわにする。

「はい、そうです。僕はこの屋敷全般のことについて任されています」

それなら都合がいい。

なぜだかこの少年を見たとき、何か知っている、とラディスは直感した。

とっさに少年を壁に勢いよく押しつけ襟元をつかみ静かに問う。

「リアはどこにいる?」

「失礼ながら、リアというお方の事は存じ上げません」

「俺は人の嘘には人一倍敏感なんだ、そんな白々しく嘘をつくな。知っていることを全部話せ」

つかんでいた襟元にさらに力を込めると、少年は苦しそうにラディスの手をどかそうともがく。

「俺に逆らってもいいことはないぞ。ついでに、あいつのメイドの居場所も教えろ」

「僕がそう簡単に話すとでも?」

苦しそうにしながらも、彼には余裕があるように見えた。

それならば。

「話さないのなら次は・・・これだ」

ラディスは忍ばせておいた銃を、少年の首元にぐりっと押しつけ、睨みきかす。

「・・・降参です。僕は今丸腰なんですよ、そんな物騒なものをつきつけないでください」

「最初から大人しく話せばいいんだ、話せば」

そういいながらも、ラディスはつきつけた銃を降ろそうとはしなかった。

「案内しますよ。まずはメイドの方から」



「ご主人様に命じられて、僕はこのメイドを拉致・監禁しました。気絶から目が覚めてうるさくされると面倒くさいので、睡眠薬を嗅がせています。当分は目を覚まさないでしょう」

少年は淡々と説明し、小部屋の中に横たわっていたルナの拘束具を外した。

「・・・やけにあっさりと案内するんだな」

「ここで殺されたくはないので」

そう言ってにっこりと笑った彼の笑顔は――――嘘か本当か。

なぜだかラディスはそれが読めなかった。

1つ分かったのは、何か裏があるということだ。

(しかし今はこいつについて行くしか方法がないな)

一刻も早くリアに会って、ここから抜け出さなくては。ルーモアの話が本当ならば、最悪な事態になりかねないのだ。

『あの力』がここ最近の事件の黒幕に渡れば、大変なことになる。

自分に任された仕事。それがまさかこんなことになるとは思ってもみなかった。

ラディスはルナをそっと持ち上げ、近くにあったソファの上に横たわらせると、少年が持っていた鍵で部屋に鍵をかけて出た。

ルナを抱えたままじゃ、もしものときに対応できない。とりあえず今はリアが優先だ。

「早くリアの元へ案内しろ」

「はい。では、こちらへ・・・」


自分に任された仕事。それは自分で解決するしかない。

――――それが自分の使命なのだから。

こんばんは、杏樹です(^-^)

短い!と思うかもしれませんが、

これからはこのくらいの長さになりそうです。

次はラディスの「仕事」について書こうと思っています。

これでなんとなく意味が分かってくるのではないかと。

下手くそですが、日々精進、頑張っていきたいです(*^-^*)


ここまで読んで下さった皆様。

本当にありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いしますm(__)m

感想などをいただけると嬉しいです(*^o^*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ