専属護衛兼教育係ライル
「断る」
「っ……………、ゲホッ、ゴホッ!す、すみませんっ!」
ラヴァンダの怒涛の反撃に、ライルはものすごいスピードで謝った。それを見ていたメレナは、先ほどとは違い冷や汗をかいている。
この場にいるライルとメレナにしかわからないが、訓練場にはラヴァンダの大きすぎる魔力が溢れていた。
「こうなったのはこれで何回目だと思う?」
「えっ、え〜っと……」
頭上から冷たくラヴァンダに見下ろされたライルは、しどろもどろになりながら目を逸らしている。が、それをラヴァンダは目線だけで逃さなかった。
「15回目だ……。騎士団へ戻るか?」
ラヴァンダの「護衛騎士を辞めるか」と言う問いに、ライルは……
「いや、いやです!俺は護衛騎士というラヴァンダ様と一緒にいられる職を辞めたくありません!ラヴァンダ様と離れたくありません!俺を捨てないでください!」
泣きじゃくった。ただただ、ラヴァンダに抱きつき泣きじゃくった。
その光景に、ラヴァンダ自身は「またか………」とため息とつく。
「わかった、わかったよ」
「ラヴァンダ様。ライルは私が再教育を施しておきます」
「なら、今日の訓練は終わりだな」
ラヴァンダは訓練場を背にして図書館へ向かった。
ライルは何分を泣いていて、それを面倒くさがったメレナはライルの頭を全力で殴り、気絶させた。
「ライルの慌てようにはいつも困ります…………」




