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天才です

 ボロンというのは、地球で言う3Dプリンターです。それの完成形です。


 ボロンを作り上げるまでには、多くの人が多くの時間を費やしました。

 でもジルコンという神アプリによって、世界は適材適所が進んでいましたから、多くの才能ある人々が3Dプリンターを進化させていきました。


 最初はプラスチックでの立体物の成形から始まりましたが、徐々に使える素材を増やしていきました。

 いろいろな素材で立体物を作れるようになると、今度は複数の素材を使った立体物の作製に成功しました。小さなペンから始まって複雑な電化製品まで作れるようになりました。


 つまり、3Dプリンターで3Dプリンターを作れるようになったわけです。


 それでも、何でも作れるわけではありません。

 3Dプリンターで3Dプリンターを作るときには、3Dプリンターに使われている素材をセットしないといけません。

 プラスチックや、ゴムや、何種類かの合金や、色々なものをセットしないと作れません。


 素材は作れないんです。


 私たちはその壁を越えようと研究しました。そして3Dプリンターの中で、化合物や合金やタンパク質まで作れるようになったのです。


 素材を3Dプリンターの中で作り、その素材を使って立体物を作れるようになったのです。


 そしてここに、一人の天才が現れました。


 私ですが・・・


 私には、みんながどうして苦労しているのか分からなかったのです。

 私は私の頭の中にあるものを作っただけなんです。3つだけ。

 まわりが天才だ天才だって言いましたが、私には理解できなかった。


 あまりにも天才天才って言われて煩わしかったので「そうです、天才です。それで、ご用は何でしょう」って言ったんです。そしたら、周りの人が天才天才って言うのをやめてくれました。


 私は頭の中にある3つの機械を作りました。多くの人の協力のもとにです。一人で作ったわけではありません。


 作った3つの機械は、ボロン、フラッシウム、スカッシウムです。


 ボロンは作り出す機械。

 フラッシウムは作り出す対象をスキャンする機械。

 スカッシウムは分解する機械。


 この3つがセットで機能します。


 ボロンは、元素一粒ずつ立体物を組み立てます。

 そのためには対象の元素が何と何で出来ているか知らなければいけません。そして元素同士がどう結びついているか正確に知らなければいけません。


 実を言えばボロンよりフラッシウムのほうが作るのが大変でした。

 フラッシウムは対象を元素一粒から記憶します。膨大なデータ量です。それを一瞬でスキャンして一瞬で保存します。そしてその保存したデータをもとに、ボロンで同じ物を作成します。


 そのボロンのための材料を集める機械がスカッシウムです。みなさんはゴミ箱と呼んでいます。


 地球でも学校の授業で、元素の周期表を覚えますよね。水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、ネオン・・・・

 物質を元素まで分解して、中のカートリッジに別々に保存します。これがスカッシウムという機械の機能です。


 フラッシウムでスキャンするときは、素粒子を使います。


 素粒子の性質に詳しくなったので関係ないものをひとつ作りました。

 プラセオという通信機です。光の速度を超える通信機です。

 使うことなどほとんど無いですが、トランとナーヌの惑星間通信では使っています。


 地球からテレビのデータを送ってきているのも、プラセオです。



 

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