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相棒

その文字を見た瞬間神威は息を飲んだ。

そして、三八式とモシン・ナガンを見比べた。


ーーどちらにしよう。日本人として三八式を選ぶべきか、それともシモ・ヘイヘの愛用したモシン・ナガンにするか。


神威は少し考えてからモシン・ナガンを一度空撃ちした。

カチッ

引き金を引くと部屋に高い金属音が寂しげに鳴った。

次に三八式を手に取り、銃を下に向け引き金を引いた。


ズダァーン!


何故か実弾が発射された。

しかも、部屋の中で静かな地下室であったため発射音が外に逃げず鳴り響く。


「ああぁぁぁぁああ!」


神威は突然の出来事で三八を地面に落とし、耳を両手で塞ぐことしか出来なかった。

発射音は地上のチーナ達にも聞こえ、ヴォルフとチーナが急いで下に降りてきた。

チーナが走って神威の元へ行った。


「大丈夫ですか?!怪我はないですか?!」


チーナが焦りながら聞く、


「だ、大丈夫。怪我もないよ。一応。」


ヴォルフが三八を拾い上げ、ボルトを引く。

すると、空の薬莢が飛び出た。

カランカラカラ

薬莢が転がり神威の足に当たった。

その途端チーナがヴォルフに向かって叫んだ。


「弾は入ってないんじゃなかったんですか!?」


だが、叫ばれたヴォルフ自身も自体を把握出来ていなかった。


「取り敢えず、チーナ。その神威って言う小僧を医者に見せてこい。」


ヴォルフは真剣な目でチーナに言った。


「わ、わかりました。」

「それと、大事が無かったならまた戻ってきてくれ。小僧も連れてな。」


そう言われてから、神威とチーナは店から出て医者のいる診療所へ走った。

神威はチーナに手を捕まれ、一緒に走ったがチーナの方が速く神威がどんどん置いて行かれるような形になった。

その途端、チーナは神威をお姫様抱っこをして走った。


ーー胸が当たってる・・・。


そう思っているうちに木造の診療所まで辿り着き、チーナはドアを蹴り開けた。


「急患です!」


チーナはそう叫んだ。

その後、体を見てもらったがこれと言って外傷もなく耳の方も大丈夫だと言われた。

チーナが医者にお辞儀をして、外に出た。

そして、ヴォルフに言われた通りまた店に戻ることにした。

戻る途中神威はチーナにお礼を言った。


「ありがとうございました。」

「いえ、メイドとして当たり前のことをしたまでです。それに、大した事無くて本当に良かったです。」


チーナはニコッと笑った。

そして、武器屋に戻り中に入った。

すると、カウンターの上に何かとヴォルフが準備をしていた。


「お、帰ってきたのか。」


ヴォルフがこっちを見てそう言った。

「それで、何か原因はわかったのですか?」

チーナがヴォルフに質問する。


「まぁな。取り敢えず説明をしよう。この三八式から排出された薬莢だが、これは家のものじゃない。つまり、この弾はその小僧が入れたものだ。」


ヴォルフは、そう言った。

それに対し、チーナが、


「何のために神威様が入れるんですか!?しかも、弾薬はどこで手に入れたって言うんですか!?」


チーナが怒鳴るように言う。


「まぁ話は最後まで聞け。その小僧、魔法使えるだろ?」


その言葉を聞いた時神威は思った。


ーーなぜ、それを知っている?話したことは無いはず。


神威は一瞬恐怖を感じたが、その後の言葉で恐怖は薄れた。


「前になある奴が弾薬をいくらでも作れる魔法が使えたんだ。未熟なうちはまともなのは出来ないし勝手に作ってしまうことも多々あった。そして、そいつが使ってたのがこの三八だ。」


ヴォルフはそう言って三八を神威に渡した。

そして、こう続けた。


「お前は銃を選ぼうとしたが、逆に選ばれた。つまり、こいつを使うことを許されたんだ。こいつを使うんだ。」


神威は手渡された三八を見て息を飲んだ。


ーー銃に選ばれた・・・。


神威は三八を強く握りしめ、ヴォルフにこう言った。


「自分これにします!」

最後まで読んでくださりありがとうございます。

作者のかるびぃんです。

使える魔法が分かり、銃も決まるという回になりました。

次回は何が起こるんでしょうか。

次回をお楽しみに

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