伝統
壁、机の上様々なところに銃があった。
傷んだものから木箱に入った新品のものまで、その光景はまさに武器庫だった。
神威が口を開けて驚いていると、
「この中から一丁好きなのを選びな。」
ヴォルフが言った。
「この中から好きなのをですか!?」
「あぁ、アルベルツ家の伝統みたいなもんだ。家族一人一人に銃を持たせるのさ。」
ため息を付いてそう言った。
「ということは、レーアさんも持ってるんですか?銃?」
「はい、ただ持ち出しはできませんけどね。」
「そりゃそうだ。あんなデカブツ街中に持ってきていいもんじゃねぇ。」
神威は話についていけなかったので、レーアに質問した。
「一体何を選んだんですか?」
「パンツァービュクセ39です。」
「対戦車ライフルですか!?」
神威は驚きながらそう言った。
「まぁ好きなのを選んでくれ、壊さなければ触ったっていい。もし、壊れたヤツがいいのなら修理してやる。まぁゆっくり選ぶんだな。」
そう言ってヴォルフは1人で上に上がってしまった。
「では、神威様。私も上に行きますので。」
「え?レーアさんも行っちゃうんですか?」
「えぇ、しきたりとして一人で選ぶことになってるんですよ。大丈夫です。弾はどれにも入っていないので。では。」
そう言ってレーアも上がって行ってしまった。
すこし、階段の上を見つめてから銃選びを始
めた。
ーートンプソンにM1ガーランド、Kar98k、Gew43、MP38、MG42、モシン・ナガン、シモノフ、トカレフ、デグチャレフ、リボルバーにワルサー、ルガー・・・ものすごい種類の銃がある。
神威は周りを見渡しながら思った。
「こんなものまであるのか。」
神威がそう言いながら手に取ったのはリベレーターだった。
「流石にこいつはな〜1発ずつ自分で排莢して装填までしなきゃならないし、まぁカッコいいんだけどな。」
神威は一人でブツブツと喋りながら銃を選ぶ。
軽機関銃からハンドガン、ライフルに至るまで1度持ち、構えたりして試して見た。
地下にあるため外の様子がわからないが、何時間か経った。
そして、神威は
「こいつにするか。」
そう言って手に取ったのは、モシン・ナガンだった。
モシン・ナガンを持ち階段を上がろうとした時、ふと呼ばれた感じが神威はした。
振り返りその呼ばれたような方へ行く。
だいぶ傷んだ銃の束のしたから呼ばれているような気がした神威は傷んだ銃をどかして行った。
すると、銃のしたから木箱が出てきた。
神威が蓋を開けようと手で蓋を持ち上げた。
閉まっていると思っていたが、蓋は開いており神威は開けて中身を確認した。
中には一丁のライフルがあった。
神威はそのライフルを手に取り、見てみると、銃の上の部分に三八式という漢字があった。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
作者のかるびぃんです。
木箱に入っていた三八式・・・神威はモシン・ナガンを選ぶのか、それとも三八式か、はたまたまたほかの銃を選ぶのか?
次回をお楽しみに




