魔女
エーデルは操縦席のハッチを開け、乗り込むとエンジンを掛ける。
ドドドドドドドドドド
「さて、私の母国まであと少しだな。」
エーデルはそう言うとティーガーを走らせ始めた。
ー神威達
「おぉ降りてきた降りてきた。」
輸送機が滑走路に着陸し、止まった。
ーーなんだ、こいつ見たことないし、しかもジェットエンジンが四発!?
そう思ったのと同時にボリースが、
「なんだあのエンジン、プロペラがついてないぞ?こんなので飛べるのか?!」
と、驚いた。
そこへティーガーが到着する。
エーデルがハッチから出る。
「やっと来たか、ディッカーギガント。」
ーーディッカーギガント!?た、確かに言われてみればギガントに似なくもないが。太っちょギガントって・・・。
すると、ディッカーギガントの前の扉が開く。
そして、搭乗員が出てきてこちらへ向かってきた。
「エーデルは使えるものはすべて使うのね。人使いが荒いにも程があるわ。」
そう言いながら来たのは、幼女だった。
ーー!?なぜ、こんなちっこいのが軍の輸送機から・・・。それにエーデル!?知り合いなのか?
「すまないな。それはそうと、どうだった?空の旅は。」
「どうだったも何も無いわ!12時間はかかるところを私の加速魔法で半分の6時間ほどで来いだなんて!」
「でも、来れただろ?」
「そりゃまぁ魔女ですし?プライドというか?命の恩人の頼みというか?」
ーー魔法?魔女?何を言ってるんだ?
「あら?その人たちは?」
「あぁ、神威とボリースとここの責任者だ。」
「どうも」
と、ボリースが返す。
「えーと、その方は?」
神威が聞くと、
「こいつはだな。簡単に言えば、魔女だ。名前はマスケナー・プルチーナ。出身はクチーナ公国。ちなみに、こんな姿だが私と同い年だ。」
「まぁいいわ。とんだ自己紹介ですけど。私のことはこれからチーナって呼んで。他になにか聞きたいことは?」
「チーナさんってオッドアイ何ですね。」
神威が続けて尋ねると、
「そうよ、何故か知らないけど魔女はだいたいオッドアイらしいわ。」
プルチーナは右目が紅色、左目が黒色をしていた。
「さて、そろそろ積み込むか。マスケナー流石に帰りは加速魔法使えないよな?」
「当たり前でしょ!半日かかるところをその半分で来るようにしたのよ!魔力は足りないし私の疲労もピークよ!帰りくらい寝かせてほしいわ!」
と、エーデルに怒鳴りつけるように言った。
「そうだよな。よし、責任者の方。食料半日分貰えるかな?」
「あ、はい。分かりました。」
「ボリースは私と一緒に戦車を入れるぞ。神威は責任者と一緒に食料の準備をしてくれ。マスケナーは輸送機内で寝ててくれ。」
「分かりました。」
「了解」
「やっと、寝られるの?疲れたわ。あ、そうそう小さい女の子が好きかは知らないけど、私が寝てるとこを襲ってみなさい、燃やすからね?」
「まぁここにいるみんな良い奴だから、そんなことは無いさ。・・・多分。」
そう言うとエーデルはこちらを睨む。
「なんじゃ!その多分とは!・・・ハッ!」
その言葉にエーデルはニヤッと笑みを浮かべる。
「さて、チーナの素が出たところで仕事を始めよう。日が出る前に出発だ。」
エーデルの言葉と共に皆、自分の役割を果たしに行った。
「くぅぅ・・・お嬢様キャラの様に偽って色々やって貰おうと思ったのに。まぁ取り敢えず寝るとしますか。」
ーーそれにしても、神威と言うやつ魔力を持っていたな。しかも、わし並みの・・・何者じゃ?まぁ後で聞くとしよう。取り敢えず今は疲れた。
作者のかるびぃんです。
あと少しで、エーデルの母国シュロース帝国に着きますね。
安全な空の旅になるといいんですけどね・・・
まずは、準備からですけどね。
次回をお楽しみに




