板谷楓のスイートメイプルタイム 2023年10月6日
山奥にたたずむちっちゃな村、このはな村のコミュニティラジオ、このはなFM。金曜夜のDJは板谷楓さん。彼女のトークと素敵な音楽で綴る番組の様子を、小説スタイルでお楽しみください(もちろんフィクションなので番組も放送局も実在しません)。
もっともなんだかんだで、作者が現実の世の中に対して抱いている不平不満を登場人物の名を借りて吐き出してるだけという話もありますが。
このはな村の設定は、第十部分「板谷楓のスイートメイプルタイム 2023年6月9日」および第十一部分「板谷楓のスイートメイプルタイム 2023年6月16日」の本文にて紹介しています。
みなさんこんばんは、板谷楓です。
週末の夜、このはな村役場分署の一階サテライトスタジオから生放送でお送りする番組、板谷楓のスイートメイプルタイム。
この番組では、このはな村のさまざまな情報と、落ち着いた音楽、そしてわたしのとりとめもない雑談を、ミックスさせてお送りしています。かたい話ではありませんので、どうかリラックスしてお聴きくださいませ。
道の駅このはな昭和ドライブインで、野菜がたくさん売れてるみたいですね。わたしは家も会社も道の駅からは遠いのであんまり行かないですけど、会社の帰りによく寄ってる人がいて、夕方に寄ると全部売り切れなんてことが多いみたいです。
夏くらいからその噂は聞いてたんですよ。観光でやって来た人が爆買いしてくって。道の駅の野菜って安いのがセールスポイントですけど、他の観光地から多少遠回りしてでも得するくらい、このはな村の野菜は安いみたいですよ。
猛暑と干ばつで野菜が全国的に供給不足になっていたのが高値の原因だったみたいで、秋になって回復してきてはいるみたいですが、まだ暑さの影響はあるみたいですね。
そのかわり、高原地帯では適度に暑さがあったので生育が順調ってことらしいです。
でも、このはな村民として気になるのは村の野菜が足りなくなるんじゃないかってことなんです。なので先日ご出演くださいました霧積優香さんが農家ですから、聞いてみたんですよそのへん。そしたら、
「大丈夫。村で食べる分は残してるから」
ですって。
もちろん、今年はこのはな村にとっては良い天候で野菜が豊作だったというのもあるそうですけどね。
でも農家さんとしては、日頃お世話になってる村の人や、いつも買ってくれる人を大事にしなきゃならない、善人ぶってるわけじゃなくて、農家も商売だから信用が大事、ほかで高く売れるからってそっちにばっか卸すってことをしたらお得意さんが離れる、そういうことなんだそうです。
道の駅でも、売り切れ必至なのに値上げしてないとかで、それはそういう理由なんだそうですよ。
ところで、インボイスというのが始まったみたいですけど、このはな村ではまだあまり影響が見えないですね。このはな村の場合、インボイス登録しなくても大丈夫なような決まりを議会で紆余曲折の末に作ったから、というのもあるかもですけど。
本当は仕入れの取り引きするとき、インボイスっていうのに対応した領収書がもらえないと、仕入れで消費税払わなきゃいけないっていう、ヘンチクリンなことが決まってるんですけど、準備が間に合わないからというんで、今のところ国からも八割は免除してもらえるみたいです。
で、このはな村の場合、村にある事業所が本来非課税になる取り引き、つまり仕入れたり仕入れ先に納めたりするときは、仕入れ先が負担する残り二割を村が負担することになったんです。
手続きはそんなに難しくないので、ぜひ活用してみてくださいね。
食レポでーす。
というわけで野菜が高かったりで大変ですけど、このはな村では相変わらず食べ物が比較的安く手に入りますので、このはな村といえばこれ! 三百円弁当です!
いまどき三百円なんて激安ですけど、量もそれなりにあるし、味もなかなかだし、あと栄養のバランスも考えてるんですよ。
わたしが選んだのは一番人気で定番の海苔弁当ですけど、スタンダードな海苔弁当とはずいぶん違ってますね。ご飯の上にかつお節と海苔を敷いてその上にちくわ天とコロッケと魚フライというのは変わらないんですが、ちくわは衣付けないで揚げてます。あと魚のフライは、あっこれアジの半身だ。その時期によって安い肴を使うんですけど今はアジなのかな。もう少し寒くなるとブリとかシャケも出てきますよ。
でもそれだけだと栄養が偏るんで、お弁当箱の半分くらいは炒めた野菜です。タマネギ・キャベツ・にんじん・パプリカ・あとキノコがいろいろ。
これで三百円だから、お得ですよねー。
あ、そのかわり、すこーし小さめなのかな? でもコンビニやスーパーだと四百から五百円はする大きさですからね。それで中身のバリエーションでは三百円弁当が勝ってるし。あ、このはな村にもコンビニありますけど、そこでもデリカがあってちょっと豪華な四百円弁当売ってたりしますから、ご安心を。
安さの秘訣は、市場に出せなかった野菜とかを使ってるのと、揚げ物やってるとこ実は少ないんじゃないかな、業者が古い油捨てるのって費用かかりますからね。
あと容器ですね。紙製なんですよ、万一落っことしたりしても自然に還るように。色々コスト削減してるんで、なんとか値上げせずにやってるそうです。
板谷楓のスイートメイプルタイム、お開きの時間が迫ってまいりました。三百円弁当もですけど、このはな村は全般的に食べ物は安いですね。定食も五百円とか六百円が普通だし、お財布には優しい村だと思いますよ。
お相手は板谷楓でした。
それではまた次回、ごきげんよう。
今週は息抜き回というか、力抜いて書いたというか、作者の願望を込めたぢけの回といいますか。
ちょっと前までよくあったんですけどね、ワンコインでお釣りが来て、ボリュームたっぷりのお弁当。ローカルコンビニで裏に調理場があって自作のお弁当を並べたり、団地とかに入ってるローカルなスーパーなんかでも安いお弁当売ってたりして。
外で食べるゴハンがホントに高くなりました。作者が今住んでるところは学生街なのに安いお店がなくて、なんだかなーって感じです。
前に住んでたのは平塚ですが、ここは安い洋食屋さんがあって通ってたんですが、店舗の老朽化で閉めちゃいまして。ほかにも全般的に相場が安かったんが、今はどうかなあ。
これは物価高とは別の、後継者問題とかもあるんで、これから減っていくのかなあ。




