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ジェラシイ

サブタイトルに悩みがち

「だからこのあたりの道具は、どんどん新しいものを取り入れていくのが良い。必要ならば人形を作るのにミシンや電動工具だって使うし、3Dプリンターだって使える」


「そういう人形って素材が重要だったりするんじゃないですか?」


 ふと思った疑問を口にする。藁人形は藁であるし、人形だって御神木だとかそういうものを使っていたりするんじゃないだろうか。


「そのあたりは、そうだねぇ……正直なところ、使いやすさじゃないかな? この前は藁人形を光ファイバーで作ったけれども問題なかったし。現代で藁で作るのは、お焚き上げのしやすさとか地球環境を考えてとかじゃないかな?」


先輩は、部長のことを怪物を見るような目で見ている。おそらく部長が言っていることは相当メチャクチャなことなんだろう。そして部長は、そのあたりがメチャクチャになっても普通の専門家が成功させている程度の水準で完成させているんだろう。


「まあ藁人形は藁のほうが作りやすいっていうのもあるかな。あ、この作りやすいっていうのは形として作りやすいっていうだけで成否の話じゃないよ」


 もうこの辺は話半分くらいに聞いておけばいいだろう。先輩なんて呆れているかのように天井を見ている。俺よりも深く詳しく知っているであろう先輩がこうなのだから、相当におかしなことを言っていると思う。


「予知能力があれば成功させる方法を前借りできたりするんだけどね。あのへんはもう反則だと思うよ」


 反則の塊みたいな人が何か言っても考えない事にしよう。うん。


「そういえばなんだけど、あの子はどうしてる?」


 部長が話しているのをそのまま放置して、先輩が話しかけてきた。あの子……まあ、マツリのことだろう。


「んー、変わったことはないですよ。なんだか嫉妬と言うか独占欲みたいな感じで掴まれたり逃さないって感じにされてますけれど、あんまり困ったことはないです」


「んー、そうじゃないんだけれども、いいか。君はそのままで良いの?」


 どういうことなんだろう。問いかけの意味が分からず、答えが出せない。


「どうなんでしょう。俺としては困ったことはまだ何もないので、問題ないとしか答えられないですが」


「困ったことがない……ね。お腹に大きな穴を開けたりしたけれども、それも……」


 それは痛かったことではあるけれども、今現在は困っていないし痛みが疼くこともない。……そのあたりを困ったこととして考えていないあたり、俺の方も少しおかしくなっているのかもしれない。


「まあ、そのあたりはすぐ治ったので。今も後遺症みたいに傷んでいたとしたなら、気にしていたとは思いますけれど」


「ふぅん……羨ましいよ、あの子が」


 先輩はなんだか不服そうだった。

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