むず痒い
遅くなりました、すいません。
平日の午前中からこんな自堕落な生活を送っていて良いのだろうか、という考えが一瞬頭の中を過ぎ去った。しかしよく考えるような時間も意思もなく、なんだかんだで2人にいろいろと弄ばれてしまった後、いい加減に遊んでいる場合でもないので動き始めることにした。働き始める前からこんなに疲労してしまって大丈夫なんだろうか、と浮かんだが、シャワーを浴びてからエナジードリンクを飲むことで誤魔化せるだろう。
「そんなドリンクよりも、わたしたちが用意したものを飲食してほしいのだけれども」
「いや、まあそうではあるんだけれども……このまま甘え過ごしてたら、バイトもなにもサボり尽くしてしまいそうで」
イノリが投げかけてくる誘いは、抗いがたいものだけれども。とりあえずの話として、2人に完全に頼り切りとなったらもう完全にダメ人間となっていきそうである。少なくともそのあたりのメリハリはしっかりつけておかなければ。
「そういうことなら、まあ。しっかりしてほしい気持ちも、甘やかし尽くして上げたい気持ちも両方とも真実ですし?」
なんだか棘のあるような言い方をされた気がするのだけれども。
「ご主人が私達から離れてしまうのが寂しいというのが大きいわ。人付き合いや仕事や学業、どれだって大事なのはわかっているのだけれども、感情的な話ではハイそうですかなんて言えないし」
「うーん、正直なところ嫉妬というかなんというか、こういう理性で抑え込めない感情が自分の中でこんなに大きなものになるとは考えていませんでした。反省案件ですね?」
俺としては、それが良いとも悪いとも言えない。そういった感情を向けられるのは悪い気分ではないけれどもそれはそれとして、という奴である。本人が反省案件だと言っているので、今の時点では良くないものだということにしておこう、うん。先にはどういう風に考えているかはわからないし、前に同じようなことを言われていたらなんて答えているか思い出せないのだけれども。
「お仕事は大事だからね。ご家族からの仕送りだけで過ごせるほど世の中安くはないのだし」
まあ現時点で家賃にプラスしていくらかという感じだし、あんまり負担をかけ続けてもいけないだろう。部長から貰えるバイト代も結構いい感じだし、勤務時間が基本的に残業になってしまうこと、業務内容を他人に説明できないこと、部長と話していたら胃が痛くなることが多々ある以外は問題ないだろう……いや、結構大きな問題なのかもしれないけれど。仕事での胃痛案件は減らしておきたい……業務内容的には結構面白いものなんじゃないかと思うけれど。
とりあえずは、ある程度しっかり稼げるようになっておきたい。2人や親に、金銭的に頼ったり負担をかけないようにしたいものだ。
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