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大抵

 雑談とも大事なこととも言えるような話をしている間に、日が高くなってきた。こういう事を深夜時間にやるのは良くないかもしれないのだが、日中は学業やら仕事やらがあるということでいろいろとできる時間が減ってしまうのである。現代社会の悪いところといえばいいだろうか。


 とりあえず今日の予定はどうだったか……というところで、授業はこの眠さのほうで参加出来ないんじゃないだろうか、と思い至る。幸か不幸か妖精によって焼かれた教室の復旧はまだ先になりそうだということで、リモート授業である。録画をすればなんとか受けられるであろうか。


「バイトは……んむ」


 部長のことだから何かしらあったことくらいは気付いているんだろうか。もし手心を加えてくれたら助かるのだが、あの人のことだ。気付いた上で早めの出勤を要求してくるかもしれない。


「そう考えると容赦してくれない気がしてきたな……」


 ふあ、とあくびが出る。どうしたものか、と床に座って考えていると、イノリが後ろから抱きしめてきた。そしてそのまま寝かされ、膝枕の状態に。視界はイノリの身体によって塞がれ、暗闇状態である。……口は塞がれていないけれども鼻は塞がれているので、少しばかり呼吸が苦しいがこれはわざとやっているのだろうか。


「ご主人、今は何も考えちゃだめよ。疲れているんだから。ご主人は夜の間、家族やペットの熱がおさまるまで看病していたよりも体力を消耗しているんだから」


 イノリが気遣うかのようにそんなことを言ってくれる。が、


「それを言ったらマツリもだし、イノリは熱を出していた本人だろ。俺だけ休んでいるわけにはいかないんじゃないか?」


「んー、マツリの方はほら……動いていないと落ち着かないようなタイプでもあるし。それに、休んでるときは休んでる……とは言っても、心配ならご主人が直接言えば休むと思うわ? 私の方は……ほら、熱がおさまって身体も綺麗サッパリ状態。なんならエネルギーが有り余ってる状態という感じかしら」


「ん、そうか……」


 イノリがそういうのならば、マツリ本人の意思を尊重しておいたほうがいいんじゃないだろうかとは思ったが。


「マツリ、こっちに来てくれ。一緒に横になろう?」


 俺は、俺自身のわがままを通すことにした。一旦少しだけ身体を起こして、マツリの方へ手招きをする。


 マツリは小躍りするかのような足取りでこっちに近づいてきて、イノリとともに俺を挟むかのように抱きついてきた。今度は本当に息ができないような状態になってしまった。


 そのまま2人に誘導され横に倒れ込み……何かをされる前に、眠気が限界になってきてしまった。


 2人の体温は、眠気を促すにはとてもいいものだった。

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