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用心深い

「まあまあ、難しいことを考えるのはあとにしないか? 正直なところ判断材料なんてないだろ?」


「そうですねぇ。結局誰がやっていたとしても、ご主人と、それから自分たちの身を守るだけですし。他に手を出す余裕があってもそれはあとから……ですかね?」


「魔神を集めてるやつが居るとしたら、種族単位で何かしらやらかしているか、それか何かしらの怨念とかそういうものに分類されるなにかがやらかしているか。個人でやっている存在がいるなら、それはちょっと手出しできないかな。まあ集団にしても個人にしても、生身の人間が武器も持たずに稼働中のジャンボジェットに立ち向かうようなものよ。挑む理由もないし、勝てる見込みもない」


「とにかく逃げて引きこもるのが吉か」


「幸いにして学業は自宅でもできるようになりましたし、護身の術もある程度はありますし……そうですね、単純に普通の人間が使うような護身術も……いや、付け焼き刃では意味が無いですし、そっちの方は私がカバーしますね」


 ともあれ俺だけでなく、マツリとイノリにも危険が及ばないようにしなければ。


「とりあえずは危険回避のために行動してましょう。買い物に行く必要があるときも、全員で行動しましょう。私かマツリがいないからとご主人が探しに出るのも、ご主人を守る戦力が減るのも危険だから」


「戦力という表現が大げさとも言い切れないんですよねぇ」


「そうだ、もしかしたら部長なら何かしら知っているかもしれない……かな?」


 2人と相談して部長に聞くことにしたが、返信はなかった。午前中に送られてきた、忙しくなるからバイト中止だという旨の連絡が最後である。


「あの人なら何でも卒なくこなしそうなんだけどな……」


 性格には難ありだとは思うが、能力は高いと思う。しかもこういったコトに知識があるので、何かしら知っているとは思ったのだけれど。


「そういえば、マツリ。俺と出会った夜……俺は詳しく覚えていないんだけれども、なにかと戦ってたんだよな?」


「ええ、記憶が中途半端に削れてる状態にはなっていますが……山猫にちょっかいを掛けられたような気がします。もしかしたら爬虫類の何かしらが変装していたり、蟲が寄生している可能性もありますけれども、少なくとも外見は猫でした」


「所謂猫又ってやつか、ふぅむ……」


「確か4.5匹相手にしましたね。何発か致命傷を与えたと思ったんですけど、猫の命は9つありますから。たぶんそのまま回復して、向こうとの反撃にご主人が巻き込まれたような……お腹の傷まだ少し残ってますよね? 爪で突き刺すような感じでいかれて、骨や内臓がむき出しになってました」


「逆にどうやってその状況から回復できるんだ……最近、外で猫を見てないよな?」


「んー、もともとがどんなものかわからないからそのへんはご主人の記憶頼りかなぁ……それに、ネコ、というかケモノがいたとして、それが獣帯だとは限らない訳よ。人間だってそういう『知識』がある人のほうが少ないでしょう? とはいえマツリが猫に襲われたあとにネコが減っているなら……原因は山猫か、そいつらを操ってるやつかな?」


「さっき言ったとおり猫の命は複数あるので、命を代償にするような術が使いやすいというのはあるかもしれません。普通なら使えないような術を使えてしまうので」


「とりあえずは猫に近寄らないように、ね。猫が原因だったとしてなにかができるわけでもないのだし」


 先輩や部長が救助要請してきたりした場合は……うん、考えないでおこう。あの2人がピンチになるほど強い存在を相手にして、俺が何かしらを成し遂げられるとは思えないのだけれども。

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