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予定

前回よりは長め。デートを眺めるだけ。

「服は、こっちが見なくてもいいんじゃないか? 今まで選んだり見たことがないし、良いものが選べるとは思えない」


 それに、というか2人は服を自力でどうにか出来るのだし。今も普段のメイド服とは違う、丈の長いスカートのモノを着ている。


「こういうのはご主人に選んで欲しいのですよ。確かにお金は気がかりかもしれませんが……」


「ああいや、金の心配をしていないと言ったら嘘になるが、そういうことじゃない。2人なら自力でどうにかできるだろう?」


 そこに僕……俺の意思が介入する必要があるのか分からない、ということだ。


 単純に自分に見立てのセンスがないというのもなんとなく知っている。今だって一般的にオシャレとは言えない服装だし。


 はっきり言えば自分の服がダサいことくらい知っている。


「じゃあ、そうですねぇ。ご主人がマトモな服を選んでくれなければ、私達は裸で外を歩くことにしますよ?」


「ちょっと、わたしを巻き込まないでっ。そりゃまあ、ご主人がわたしの服を選んでくれたら……嬉しい、けど」


「そこまで言うなら……ダサくても許してくれよ」


 そんなことを言いながら服を選んだ結果。


 胸が大きくて合う服がなかった。デザインとしては選ぶことができたのだが。


 マツリには、デニム生地のコルセットのような物が腰についた、白い服。スカートは紺色のロングのものにした。


 イノリには、マツリと色合いが対照的になるように、黒いシャツと短めの、黄色いプリーツのスカートにした。


 うーむ、やはりセンスがよくない。もし鞄や靴、下着も選んでくれ、なんて言われたら財布より先に頭がパンクしそうである。


「ご主人のセンスはとりあえず後から評価すると言うことで……これ、入りませんね?」


「たぶん大きいのは肥満体系の人用になっちゃうからね。私達は、自分達で作るか、専門店で作ってもらうか、かな?」


「あー、買わないのか?」


 サイズが合わないのは仕方ないことではあるのだが。2人は選んだ服を暫く吟味して、鏡に合わせたりして堪能した後、持ち出してきた場所に返してきた。


「ほんとなら水着も選んでもらうつもりだったけど、この分じゃサイズが無さそう?」


「かもしれませんね、ご主人をからかいたかったのですが、他の人達に過剰に肌を見せるのは好みではありませんし」


 センスや財布の心配は、今のところ気にしなくてもいいらしい。


 そんなことを考えると、マツリとイノリがほぼ同時に、同じ方向を向く。


 釣られてそちらを見るが、何かわかるような物があるわけではない。蜃気楼のようなモヤが……


「ご主人、場所を変えましょう。お店の人には悪いですが、サイズばかりは」


「聞いてもいいかもだけど、私としては……私達としては、それで時間を食うよりも、別のモノを見ておきたいの」


「お、おう」


 深く考える前に2人に押し切られてしまった。2人がかりで背中を押され手を引かれては、さすがに抵抗できない。持ち上げられて運ばれそうな力だ。


「何か食べに行きますか? それとも映画や美術館にでも?」


「私としては、レコード屋さんとかもアリかなーって。勿論、ご主人が行きたいところ、あるならそこで良いよ?」


 うーん、3人で遊べる何かがあれば良いな、とか思ってたんだよな。玩具屋に行ってゲームを買って、それから何か食べに行って、最後にレコードショップに行く感じで良いかな。


「じゃあそうしましょう、ご主人」


「ゲームの方は、据置機の筐体があるから値段はそんなにかからないはず」


 コントローラーと新しいソフトを買うとして1万くらいか?


 パーティゲームの新作と、コントローラー2個を購入。一緒に遊べるかどうか以外の事は特に考えずに購入。


「ご主人ってこういうのよくやるんですか?」


「あー、12年くらい前? その時の友達の家に行って、これのシリーズの初期作品をやったくらいかな」


 7.8人のグループだったが、今も付き合いがあるのは2人だけだ。あいつら今どうしてるんだろうな、と考えたが、今は2人と買い物の時間である。


「ちゃんとデート、と言っても良いんですよ?」


「それはなんだか恥ずかしいんだけど……」


 まだ未熟なせいか、その辺はまだ胸を張っては言えないのが悲しいところではある。まあ、実際デートなのだけれど。


 昼食は、マツリの希望により海鮮丼屋に。


「こういうの、あんまり食べたことないんですよね」


「皆無ってわけじゃないけど。獣の時は川の魚が多かったかな」


「海の方のは……どのくらい前だったかしら」


「確かに、あんまり頻繁に食べるものじゃないかもしれないな」


 学生の仕送りとバイト収入的に、あんまり頻繁に食べることはできない。大盛が無料だったので頼んでおく。


 1日の食費としては、かなり贅沢をした方だと思う。


「ご主人、結構食べたのに……というか、普段も結構食べているのに、あんまり太って見えませんよね」


「通学でわりと体力使ってるからかな」


 あのあたりはわりとストレスでもある。


「じゃあ、レコード屋に行くか」


 携帯の地図機能を使い、近場で大きめの店に向かう。イノリはCDを1枚選んで、それがほしいと言ってきた。アコーディオンのCDのようだ。


 マツリは……特に反応はなかった。とりあえず購入。


 まだ移動を含め5時間しか経っていないが、なかなか充実した日だ。

次回投稿は来週水曜日の朝7時予定です。


面白かったと思ってくださったなら、画面下から【ポイント】評価や【ブックマーク】などを貰えると嬉しくなってやる気が出ます。

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