第2話 修学旅行(2)
いつの間にか寝ていたようだ。宇宙に叩き起こされる形で松山町駅に着く。傍目から見れば1人になったことで、修学旅行に来たんだなあと実感した。宇宙は前日に釘を刺したおかげでほとんど黙っていた。そのせいか2人っきりになれた瞬間、これでもかと話してきた。1日半黙っていたのもあるだろう。それも電車が来たことで遮られ、それでいて僕が寝たから宇宙は不貞腐れていた。しかしその態度も公園に着くと、がらっと変わった。黙ってくれ、とも言わないのに黙りだした。ただ一言、「とりあえず日陰に座らせてくれ」とだけ言った。僕は大きな並木道を探し出し、そこに誘導した。
座ると、お互いに黙ってしまった。その沈黙を破ったのは・・・宇宙だった。「なあ、純、戦争ってどう思う?」なるほど、場所に合う話だ。「そりゃ嫌だ。嫌に決まってる。第一誰が得するのさ」僕は戦争反対論を5分ほど喋っていた。宇宙もなかなか次を言い出せなさそうだった。それも傍目から見れば戦争反対論を1人ぶつくさ言っている変人である。やっと論説が終わったあと、宇宙はこう言った。「じゃあ、もし、僕が戦争が原因で、君に逢えた-もとい、地球に来たとしたらどうだ?それでも反対するか?」宇宙からの質問に思わず黙ってしまった。冗談なのか本気なのか。それすら判らず、本気だとしても戦争反対と友情、どっちを重くするか。難解すぎるクイズだ。苦し紛れに言うしかない。「・・・うん。僕はどうしたらいいかわからない・・・」




