第7話 成人(3)
気づいたとき、僕は真っ白な布団、真っ白な毛布の上で寝ていた。ここはどこだ、漫画ではベタなセリフを唱える。それに答えたのは宇宙だった。「病院だよ。僕も悪かった」え?と聞き返そうとした時、両親が入ってきた。「純、大丈夫か?」そこで経緯を聞いた。居酒屋を出た僕は、家へ帰ろうという自覚はあったらしい。しかし慣れない酒、しかもそれを大量に摂取したことでお酒が回ってしまい、ふらふらしていた。そしてこけてしまい、運が悪いことに壁に頭を打ってしまったようだった。幸い、頭は無傷だったようだが。両親はそろって、なんでこんなになるまで酒を飲んだのかと聞かなかった。ともに大酒飲みだがら、我が息子も飲むと思ったのだろうか。こうして謎が解けた今、僕はあることをしたかった。そのためには、両親を外に出さなければならない。
思惑通り、すぐに宇宙と2人っきりになれた。「宇宙、さっきの悪かった、ってなんだよ」「いや、純を怒ったことさ。僕が飲みたいって言わなければよかったんだよ」「いや、それは僕も悪かった。出会った頃のように、じゃあ行こうかと言えばよかった。大人になっちゃったのかなあ。あの時はまだガキだったのかもだし」「僕な、1人で待っているとき、すげー寂しかった。それだけ純が好きだったのかもしれない」「僕もな、飲みながら宇宙と一緒に飲めたら気持ちいいだろうな、と思った。よく言うじゃん、父と息子が盃を交わすのが夢だって。あんな感じになってた。それで酒が進んだんだよ」「今度、一緒に飲みに行こうか」「そうだな。2人ならどっちかが潰れても平気だもんな」こうして僕と宇宙は契を交わした。その後、僕の回復は早く、1週間で退院できた。




