第4話 高校1年生(2)
そうして時は流れ、ある日、天文部で1泊2日のキャンプをすることになった。2年前と同じ流星群が見られる、ということで是非とも観察しよう、ということだった。表面では盛り上がっていたが、その裏でふと不安なことがあった。調べてみると、やっぱりそうだった。2年前、その流星群が見れた日、僕は宇宙に出会った。つまり、これは別れを意味するんだろうか。部活が終わり、帰宅する途中、僕は宇宙に聞いた。あの流星群と宇宙は関係ないよな、と。「ん?」宇宙はにっこり笑って首をかしげた。すっとぼけずに答えろよ、というと「結論から言えば、ない。というより、2年ちょっとでお別れはいくらなんでも早いだろ。まだ高校生活のこ、の字も楽しんでない。それにさ、行く時は行くって自分から言うよ。何が悲しくて黙って出て行かなきゃいけない。」しかし僕は見逃さなかった。宇宙がうっすら涙目だったのを。
そしてキャンプの日。当然のように宇宙もついてきた。いつもなら学校から帰る時間に学校集合なのだから時間感覚がつかめやしない。僕は腕時計があるからいいが、宇宙には腕時計がないのだ。さらに追い討ちをかけるかのごとく、この学校にはほとんど壁掛け時計というものがない。それで宇宙は慌てふためいていた。しかし僕がワーキャー言っても仕方ないので、見えてない扱いで事を進めていった。先輩たちと共同で作ったカレーを食べながら、空を見上げる。都会では珍しい満天の星。1曲歌いかけたその時、お目当ての流星群が流れた。みんなが様々に願う。しかし僕の願いは言えなかった。「宇宙と、いつまでも一緒に居られますように」そして、当の宇宙も願い事をしていたようだ。ただ、その願い事がなにか、までは教えてくれなかった。




