火急の要件?
「それはね・・・」
私が自分の持つ構想を話そうとしたとき『大変申し訳ありません殿下。火急の要件にて』ノックとともに、近衛兵が扉の外から声をかけてきた。
「ん・・・。入室を許可するよ」
4人に謝罪の意を込めて目くばせをすると、軽く頭を下げてくれた。
「失礼いたし・・・これは。皆様方も!ご歓談中、大変申し訳ありません」
「良いのじゃ。して、アルに火急の要件があるのであろう。己が任を果たすが先決なのじゃ」
「勿体なきお言葉。んんっ・・・。アルフレッド王太子殿下。陛下から速やかに謁見の間に来るようにとの仰せです。随行員に関しては、殿下の意に任せるとのお言葉であります」
「わかった。伝達ご苦労」
「ハッ!それでは、失礼いたします」
そういって近衛兵は、最敬礼をして部屋を去っていった。しかし、父上からの火急の要件とは何だろうか・・・。
「アルフレッド様。考え込むよりもまずは謁見の間に」
「あっ!そうだね。皆はどうする?一緒に行く?」
「わたくしは、明日も早いですので、辞退いたしますわ」
「私も。お母様と一緒に明日も早くから給仕としての仕事が」
「何かシュナの言葉に棘が・・・」
「そっそんなことはないわよ!お母様!」
「・・・?」
「あはは・・・。2人は明日も早いもんね。いつもありがとう」
「いえ!早く一人前に認められて、アル様のお世話を・・・」
「はい!お母様!お部屋に戻って、明日への英気を養いましょう!疾く疾く!」
「あぁ~れぇ~まだ話したいことが・・・」
子は強し。とはこのことかな・・・。なんて。ヴェルはシュナに頭が上がらないほどかわいがっているんだなぁ。
「アル・・・。多分お主が思っていることとは違うと思うのじゃ」
「へ?」
「んん。そんなことよりもじゃ。ワシは一緒に行くが。カレンはどうするのじゃ?」
「無論。同道いたします」
「決まりじゃな」
「わかった。2人共ありがとう。じゃっ。向かおうか」
「うむ」「かしこまりました」
おおよその予測はつくのだけれど、火急というからには考え付く出来事以上の情報があるのかな。それとも、単に夜も遅いから急いだだけだったりして・・・。




