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数刻の思案
「コレでノアは逃げないけど、私達はコレと闘うの?」
梅がさっきからビクともしない黒霧を睨みながら言う。
ずっと見ていると、本当にそこにいるのか、ぼやけて見えるだけなのか分からなくなる。
「……トーマスも居ない、オリジナルも居ない」
「オリジナルは暴れ回ってるじゃん」
フォールスは思案するが、一蹴するのはミホだ。
結論はでない。元々こんな展開は予想していなかったから。
「ノアさんを止めても無意味なんでしょうか」
自我があるとは思えないその黒い霧に悲しげに手を伸ばすも、距離は遠く触れられない。
触れられたとしても、何が出来るだろうか。




