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木星の雨音  作者: ぴいちゃん


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75/98

第75章ーーへスペリア3での役割ーー

https://x.com/pochidayo

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中央トラムを降り、エレベーターで第一居住リングへ向かい、第一居住区へと降りる。


一行の目的地は商店街のジュネス。


歩いて行ける距離だ。



居住区管理者のチヒロは、ふと一行を見回した。


ちょっと待って。


モウブ君とお出かけできて舞い上がっていたけど、この構図……。


えっと、私がモウブくんと一緒にきて、


ジェットさんとカーくんは、まあ兄弟だからいい。


そして、シノさんが上機嫌でカア君と並んで歩いてる?


シノさんはカアくんとモウブくん以外とは会話してない。


待って待って。


この状況、ナナコちゃんにかわいそうすぎる。


私だけでも、しっかりしなきゃ。


「ナナコさん、今日の紫区画、みんな喜んでくれてて、本当、いい日になったみたいね」


チヒロがナナコに話しかける。


「うん。さぎりさんも、ミオさんもすごい綺麗だったし」


ユノちゃんにも会えたし」


「あの兄弟もすごい楽しい人たちで」


「案内してくれた母娘にも」


「シノさんもすごくよくしてくれました。」


チヒロは


「今日の見学を紹介できてよかったです。」


「でも」


「本当は私も行ける予定で楽しみだったんですが。」


「残念でした」


そんな二人の隣でモウブも笑っていた。



「あ、そういえばモウブくん。」


「ナナコさんたちを案内してくれた方が。」


「あそこの宝飾店の店主で、私に彫金を教えてくれた師匠なのよ」

挿絵(By みてみん)

「あれ?」


チヒロは、指をさしながら気が付いた。


「あ、旗が立って、ピンクのハートが出てて。ってことは……」



同じタイミングで、へスペリア3の圏内6つの神社の宮司であるシノが足を止める。


神妙な面持ちでシノが立ち止まり振り返る。


先ほどまでの砕けた雰囲気とは別人だ。


そして、深々と頭を下げた。


「皆様、申し訳ありません。私、ちょっとお仕事があるようです」


「皆さんも、是非あそこに寄ってください。ではーー」

挿絵(By みてみん)

そう言って踵を返すと、シノはその店に走って行った。



チヒロも一行を見渡して言った。


「モウブくん、ナナコさん、ジェトさん、カアさん」


「今日はどうやら、ジュネスは諦めたほうがいい日ですね。」


「シノさんがおっしゃったように、私たちもあのお店の前に行きましょう」



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