第68章ーーどうしてこうなった!?ーー
お話を整理する感じの回ですが
挿絵も多く楽しいと思います!
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モウブは考えていた。
どうしてこうなった!?
結婚式ぃー!?
なんで僕は、ここにいるんだ。
待て。落ち着け。
ちょっと思い起こしてみよう。
一昨日、ヘスペリア3の居住区担当のお姉さん、チヒロさんに、
いつものように移住の相談をしに行ったら、
「あさって、農業リングの紫区画の見学に空きがあるわよ」
と言われて、
今日、紫区画に来た。
チヒロさんには
「レアな機会だから、私もモウブ君と一緒に行きたかったんだけど…感想を教えてね」
って言われた。
紫区画の工場の担当のおじさんたちが二人いた。
一緒に保存パンのラインと研究施設を見学した。
その時に、ちょっと思ったことを話した。
なぜか、それがすごく気に入られた。
そうだ、お風呂に入ったんだ。三人で。
「このお風呂はヘスペリア3で一番きれいだぞ」と言われて、
生まれて初めて大きな浴槽に入った。
なるほど、と気持ちよく入っていた。
そしたら、何でも屋で有名なハル主任が入ってきた。
おじさんたち二人は、僕をハル主任に紹介した。
なぜかハル主任は僕のことを知っていた。
そしてハル主任と話しているうちに、いつの間にかおじさんたち二人は先にお風呂を出て行った。
どこいった?うん、そこまではいい。
その後、話をしていると、ハル主任は僕の肩をつかみ、一緒に風呂を出た。
ハル主任と、農業リング主任に囲まれる形で風呂を出て、三人であずま屋で話をしていた。
うん、そうだ。
そこに、ハル主任や農業主任と一緒に来ていた女性陣が、きれいな浴衣を着て風呂から出てきた。
本当にきれいな浴衣に見とれていると、一人?……。
あ、あれはユノちゃんさんだ。
え?
ということは……そうだ。
ノアからモニター越しに、いつでも見ていたさぎりさんだ。
そして、あれはノアのミオお姉さんだ。久しぶりだ。
昔、二人の通話を後ろで見ていた事を思い出した。
ミオお姉さんがさぎりさんを真似てツインテールにした時から僕もツインテールにした。
僕は15センチのユノちゃんさんを見た。
浴衣を着てない。
でも、ユノちゃんさんは手に大事そうにきれいな布を持っている。
どういうことかなと思っていたら、ユノちゃんさんの浴衣の準備は、ここにはないらしい。
僕は、あっ、と思った。
懐には裁縫道具が全部入ってるじゃないか。
できすぎたまねかと思ったが、僕はハル主任に、
「これぐらいの大きさなら、15分ぐらいで作れると思います」
と言ってしまっていた。
僕が着た感じの浴衣は、簡単な構造に見えた。
ただ、女性の浴衣は若干くくり上げて、帯ではさんで長さを調整しているように見えた。
なので、ミオお姉さんには一周回ってもらって、構造を確認させてもらった。
うん、なるほど。大体わかった。
やはり男性用とはちがった。
で、ユノちゃんさんの寸法を指で取って、浴衣を作った。
うん、多分合ってた。
出来上がった浴衣を見たユノちゃんさんは、とても喜んでくれているようだった。
よかった。率直に嬉しかった。
その後、ハル主任に強引に食事どころへ連れて行かれたんだ。
そして、食事どころへ向かう途中で、ミオお姉さんが話しかけてきた。
「あなた、エレナの子でしょ。兄妹だね」
うん、確かにそうだ。僕もミオお姉さんも同じ子宮機エレナの生まれだ。
でもミオお姉さんは、自分が僕よりも年下だと思っていたようだ。
まあ、僕は体も大きいし、そう見えていたのかもしれないので、そこだけ訂正した。
よくよく考えたら、今ここにいるのはそうそうたるメンバーだ。
僕は、一緒について行っていいのかなと思いつつ、一緒に食事どころに入った。
なんと、まだ出回っていない試食品をいただけるという。
そばは、とてもおいしかったな。
いや、それよりも、ビールにありつけたというのが一番の感動だったかもしれない。
そして、なぜかそばを大量生産するための責任者にされてしまった。
神社に行くまでの間には、さぎりさんともミオお姉さんとも、少しは打ち解けた感じではあった。
ユノちゃんさんも僕の作った浴衣をすごく嬉しそうに何度もみせてくれた。
僕の作った物を、喜んで着てくれてるのは嬉しかった。
神社にはシノさんという恐ろしく美しい宮司さんがいた。
この人も何故か僕の事を知っていた。
なんなんなんだ。
シノさんが使っていたほうきとちりとりは、すごく便利に見えた。
シノさんは、「ご祈祷しましょううおをー!」と言って、みんなで拝殿に上がることになった。
ほうきとちりとりは忘れられていたので、まあ、ここだろうという場所に戻しておいた。
そして皆さんの後に続いて、拝殿に入った。
そして、ご祈祷をしていただいた。
すがすがしい気持ちになった気がした。
そこまではギリギリわかる。
で?
さぎりさんとミオお姉さんが結婚式をする?
うん、それはわかる。
いや、結婚するにはふさわしいと思う。
他のメンツを見るとどうだ?
ハル主任、食堂主任、農業リング主任、紫区画長。
そこにユノちゃんさん。
わかる。
なぜ僕がここにいる。
ある意味、血縁者だからいいのか?
さぎりさんとミオお姉さん。
うん。
伴侶となるにふさわしい。
その場にいられる嬉しさもある。
けど、今日まで話すらしたことない人たちだ。
全員初対面だよ?
っていうか、なぜみんな僕を知っている。
なんなんだ、この状況は。
居住区担当のチヒロお姉さんになんて感想をいえば良いんだ?
どうして。
そうして。
どうしてこうなったーーー!




