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平和国家ユートリア ―人類の終着点―  作者: Kk


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第七十二話 衝突する

◆レイナ


我々は、屋敷へ戻っていた。


“トリプレッツの部屋”の領土は。


順調に分割された。


また、バルゼイン王国は。


ヴァルディア帝国の侵攻により、王都に隣接されたため。


王都を北上させ始めた。


世界は。


いよいよ。


四つの国へ絞られた。


命運を握るのは四人。


“大英雄レオナール”


“バルゼインの放電現象”


“世界最悪ルミナス”


“平和国家ユートリア”


そのとき。


資料が届く。


ルークが目を通し。


静かに机へ置いた。


「遷都の最中だというのに」


「もう始めますか」


レイナたちも資料を見る。


「バルゼイン王国」


「ルミナス教国へ進軍開始」


世界会議への招待を拒否した国。


その落とし前を。


今度こそ。


バルゼインがつけに行く。


ルークはノルンを見る。


「大丈夫ですか?」


「お孫さん」


「さすがに相手が世界最悪ではねぇ」


だが。


ノルンは無言だった。


珍しく。


表情が硬い。


“世界最悪”。


レイナは疑問を口にする。


「ねぇ」


「三つ子は“最悪”って呼ばれてた」


「ルミナスは“世界最悪”って呼ばれている」


「何が違うの?」


すると。


ルークが淡々と答えた。


「単純ですよ」


「三つ子が“世界最悪”と呼ばれていた時代」


「さらに最悪な存在が現れた」


「だから」


「“世界最悪”の座を奪われた」


レイナが固まる。


は?


あの。


“トリプレッツの大侵攻”より。


最悪?


レイナが呟く。


「そんな……」


「意味分かんない……」


すると。


ドルガが低く言った。


「三つ子は“侵攻”だ」


「だがルミナスは“信仰”だ」


ドルガは続ける。


「同じ“しんこう”でも」


「後者は厄介だ」


空気が重くなる。


「ルミナス教国の国民は全員兵士だ」


「しかも」


「全員、いつでも自爆できる」


「死を恐れていない」


レイナの背筋が凍った。


え……?






◆アルマ


王命が下る。


ルミナス教国を壊滅せよ。


我々、ヴィクトール軍は。


すでに国境沿いへ到着していた。


だが。


今までとは違う。


空気そのものが。


重い。


ヴィクトールが前へ出た。


「安心しろ」


「ただ私について来ればいい」


力強い声。


兵士たちの顔が上がる。


そして。


ヴィクトールが叫んだ。


「行くぞぉぉぉ!!!!」


今。


世界最強。


“バルゼインの放電現象”


そして。


世界最悪。


“教皇ルミナス”


両者が。


ついに衝突する。

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