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第27節 国名変更? ~正直どうでもいいよね~

 マルボロが厳粛な顔をして、リュカの元にやってきた。


マルボロ「ところで、今は便宜上『グラタンディア王国』としていますが、国名はいかが致しましょう?」

リュカ「レアナ、今のままで問題はあるか?」

レアナ「ないわね、このままでいいんじゃない?」

マルボロ「それはなりません!このような事を申し上げるのは不敬ですが、リュカ陛下とレアナ陛下は、グラタンディアの血を引いておりませんので」


 リュカとレアナは「面倒くさい話がきた」と思っている。


リュカ「なあ、聖爵時代には家名とかなかったんだけど?」

マルボロ「さようでございます。故にカレー宰相もまた、頭を悩ませておりまして」

レアナ「私たちの寄親に当たるのって、リュカの実家のヴァルミエ公爵家でしょ?ヴァルミエ王国じゃダメなの?」

マルボロ「我々も一度は検討したのですが、当のヴァルミエ公爵が辞退しましてね。王位簒奪の意志は一切ないと」

リュカ「別にいいんだけどなぁ?ってか、名前考えるのが面倒くさい」

レアナ「私も同感よ」

リュカ「新グラタンディア王国じゃダメなのか?」

マルボロ「なりません。グラタンディアは『発酵の理』の象徴ですから」


 マルボロは、予測していたようで即座に斬り捨てる。


リュカ「なあ、チカ?なんか良い名前ないか?」


 チカのホログラムは、もはや存在感が大人の人間女性だ。

 なんかいろんな宝石が、スカートに散りばめられたドレス姿である。


チカ「兄くん、それでは私たちが愛し合った時代の名前!これを使うというのはどうだ?」

レアナ「絶対反対!それって王妃がチカになる案件じゃない!もう国民の公募で決めるわよ!元グラタンディア王国として酵母と、新王国としての公募と、どうよ!」


 レアナはドヤ顔をしてるが、くだらない駄洒落だ。

 やっぱ前世アラサーだろうな、レアナ。


マルボロ「では、国名の公募を王命として発布いたします」

レアナ「やったわ!これで誰も文句言えない!」

リュカ「いや、誰も言わないだろうけどな?」

チカ「レアナ君、それでいいのか?もし公募で選ばれた結果が『すしねこ王国』だったら?」

レアナ「それは……うーん、却下!」

マルボロ「さすがに、王命の公募で決まった名前を覆すのは問題が」

リュカ「まあ、俺はいいぞ?自由ってのは、選べることだからな」

レアナ「もう、ほんとに『すしねこ王国』になったら、フラグを立てたチカのせいだからね!」


 そうして公募の結果、まさか本当に『すしねこ王国』になるとは……その時は想像すらしていなかった。

 おのれ、これはワサビ伯爵領からの組織票が多かったに違いない!と、レアナは歯噛みする。


レアナ「ぬぐぐ……まさか名前が『レアナ・すしねこ』になるとは!」

リュカ「俺の名前は『リュカ・すしねこ』になった訳かよ」

マルボロ「これで、リュカ様は無事、すしねこ王国の建国王となられた訳です」

レアナ「こ、こうなったら『すしねこ王国』グッズ展開で儲けてやる!」

マルボロ「それは抜かりありません、レアナ王妃様の傾向から、既に展開しております。こちらがその結果となります」


 差し出された羊皮紙に記載された金貨枚数は、軽く金貨袋三十袋であった。

 おいおい『すしねこ王国』って随分裕福だな⁉


 しつこいかもしれないが、当然この金額は日本円換算三十億円相当である。


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