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お休みをもらいました

三日間休まずに照明と冷蔵庫の設置をしたお礼にと、お休みをもらう事になった。

今日は共同作業の日だか、村人達からの感謝の気持ちという事で、クロとミチルと共に本日の作業は免除された。

休みを貰ったとはいえ、この三日間ほとんどかまってあげられなかったハクが、すっかりスネてしまったので、今日は子供達と過ごす事にした。

三日間ボール遊びとプールは満喫したらしいので、クロとミチルに協力をお願いして、森へ探検に行く事にした。目的はバニラの代用品を探す事だ。

すっかりアイスクリームにはまった村人達に、他のお菓子も食べさせてあげたいと思い、スイーツ作りの必需品ともいえるバニラを是非とも入手したいと、思い立ったのだ。

クロとミチルも休日を返上して、快く探検に同行してくれた。


「美波、どんなものか目星はついてるの?」


「ううんミチル、あるかどうかも正直分からないんだよね。元の世界なら植物の種でとても甘い良い匂いがする物なんだけど、匂いを説明するのって難しいよね。」


そうなのだ、狼の鼻なら名前が分からなくても匂いさえ特定出来れば、すぐに見つけられる筈なのだがサンプルがないので、とにかく美味しそうな匂いを見つけたら教えてね。という、効率の悪そうな方法をとるしかないのである。

まぁ、子供達は狼姿で駆け回って楽しそうにしているので、これはこれでアリかな、と思う美波である。


「美波姉ちゃん、これは?」


カケルとハヤテが持ってきてくれたのは、紫色のさくらんぼみたいな果物だ。鑑定してみると(双子ベリー・ブルーベリーみたいな味がする。必ず二粒セットでなるのでこの名前がついた。冬以外ずっと収穫できる)と表示された。

食べてみるとまさにブルーベリーだ、すごく味が濃くて美味しい。


「ありがとうカケル、ハヤテ。すごく美味しいしこれもお菓子に使えるんだけど、探しているのとは違うんだよね。」


じゃあもっと探してくるね、と双子は駆け出した。

その後も苺っぽい物や、いちじくっぽい物、レモンっぽい物やナッツ類など、お菓子に使えそうな様々な食材が見つかった。しかし、肝心のバニラは一向に見つからない。


「う~ん。ないかなぁ。ねぇクロ、ミチル、例えば見た目が果物っぽくないのに、すごく甘い匂いのする地味な植物とかないかなぁ。」


「そうね、香水の原料になるミルモンの実なら多分あっちの方にあると思うけど、香水にも他の香料とブレンドして使うし、食べるっていうのは聞いたことないんだけど、行ってみる?」


香料と聞いて美波はハッとした。バニラもたしか香水の原料になったはずだ、これは期待出来るかもしれない。


「ミチル!案内して!いけるかもしれない。」


「じゃ、行くか。おーいちび共集まれ!こっちいくぞ。」


クロの声に子供達が集まってきた。


「ミルモンの実を探してね。おちびさん達。」


ミチルの指示で子供達が駆け出す。


「あったよ!お姉ちゃん。」


ハクの声のする方へ向かうと、子供達が勢揃いしていた。辺りにただよう甘い香り、これはまさに!


「バニラだっっ!ありがとう皆。これで色々作れるよ。」


子供達をなでなでしてあげて、ありがとうを伝える。ミチルとクロにも感謝を伝えた。

改めて鑑定してみると、(ミルモン・バニラの香りの実をつける。乾燥させると香りが強くなり、香水やお菓子作りに使用出来る。収穫時期は初夏から秋にかけて)とある。

まさにこれからが収穫時期だ、これはかなりラッキーな発見だ。クロとミチルに聞いて程よく熟した実を収穫し、村へ戻る事にする。

村にはアレがある。新鮮なミルクと卵、そして砂糖。これとバニラで作る物といえば、プリンでしょう!

同じ材料でバニラアイスクリームも作れるけれど、混ぜた後の工程が地味なのだ、今日は子供達にも作らせてあげたいので、プリンにしよう!


「今日のおやつはプリンだよ!村に帰って皆で作ろう!」

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