表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/133

いよいよ取り付けです

さて、賑やかな昼食が終わったところで、照明と冷蔵庫の設置順が決められた。

年功序列でシロガネ様のお屋敷からスタートして、最後は単身の若い男達になった。


美波は昼食の後片付けを女性達に任せて、順番に家々を回る事になった。それぞれの家の住人の意見を聞きつつ、設置を手伝ってくれるクロとその幼なじみのミチルと共に作業を行う。

ミチルは260才位、白耳に銀と青のオッドアイで王子様的な気品に満ちた、一際キラキラした男前だった。美波はそもそも男性に夢を持っていなかったので(あの父親を見たら当然そうなる)、元の世界でも合コンなどには興味がなかったけれど、そんな美波でもドキドキするほど美しい。

ミチルは学校で勝手にファンクラブが結成されそうな、現実離れした王子様キャラだ。

しかし、彼はオネエだった。ちなみに好きになるのも男の人だそうだ。

美波としてはむしろラッキーで、無駄にドキドキする事もなく女友達的に仲良しになれた。

この世界では同性愛者が差別される事はないそうで、この美しい友人が理不尽な悲しみを味わう必要がない事に、美波は心の底から安堵した。


「ここで良いかしら?美波」


「もう少し右かな。あっ、そこで良いよ!クロはもう少し下げて。はい、そこ!」


シロガネ様のお屋敷で、二人と協力しつつテキパキと照明を設置してゆく。二人とも実に見事なロープワークで、吊り下げタイプの照明は美しく部屋を飾る。

シロガネ様は、世話係のマリさんに設置を任せるとの事で、美波はマリさんと相談しつつ、部屋ごとにデザインを決めていく。

ちなみにマリさんは、500才位のグレーの耳に黒い瞳の女性で、結婚して町に出ていたが夫を事故で失い、村に戻ってきてシロガネ様のお世話をしているそうだ。優しそうな雰囲気の上品な女性である。


「次はキッチンかしら、ほら行くわよクロ。早くしなさい!」


クロが子分みたいになっていて、ちょっと面白い。

マリさんと顔を見合わせてクスクス笑いながら、キッチンへ向かう。


「調理スペースの上とテーブルの上の二ヶ所に付けると、作業がしやすいと思うんですけど、どうでしょう。」


美波の提案にマリさんも同意してくれた。料理する時、手元が見えた方が使いやすいはずだ。

シンプルなペンダントライトと、調理スペースの上には蛍光灯みたいな細長いタイプを設置して、照明は完了だ。


「ありがとう、二人とも。思ったより早く出来たよ。」


美波はクロとミチルに礼を言って、最後に冷蔵庫の希望を聞いた。元々あった冷蔵庫の内側に保冷機能をつけて、冷凍庫は別に50センチ四方の物を作る。色は優しいクリーム色で、冷蔵庫の上にぴったり収まった。

使い方をざっと説明して、一軒目は終了である。


「三人共、ありがとう。すごく便利になるわ。」


マリさんに見送られ、次のお宅へ向かう。


「今何時?あと何軒いけるかな。」


朝六時と正午、夕方四時の鐘は、全ての村や町で鳴るシステムだか、獣人の皆さんは体内時計でほかの時間も分かるそうだ。


「二時半くらいかな、頑張ればあと三軒はいけるだろ。シロガネ様のお屋敷よりは、小さいからな。」


「頑張るわよ!ほらクロ、次の家の人達を呼んできてよ。」


ダッシュで公民館へ向かうクロ、ほんと子分だ。

その後三人の頑張りで、三軒の家の設置が終了した。

クロとミチルは、こちらを最優先するように指示が出ているそうで、このあと三日間かけて全ての家と、広場などの街灯を含め、照明の設置を終えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ