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1人反省会

「王子、お疲れ!」

不意に声をかけられ顔を上げると、缶ジュースを持った菊名先輩が立っていた。

「菊名先輩……ありがとうございます」

受け取った冷えた缶を火照った頬に押し当てると、心地よい冷気が伝わってくる。鏡を見なくても、自分の顔が赤くなっているのが分かった。

ここ最近はあいにくの雨天続きで、思うように飛行訓練ができていなかった。そのせいで、さっきの相原先輩との対人訓練でも余計な動きが多く、全身に無駄な力が入っていたのを自覚している。

……ちょっと重かったな。

身体を拭き終えると、さっきの訓練の録画データを自前の端末に呼び出し、ノートを開いた。

戦闘中に左こめかみのカメラと右肩のカメラが捉えた映像をスロー再生しながら、反省点を丹念に書き込んでいく。

「弾を弾く時の神力調整……まだブレがあるな」

最小限の神力で相手の攻撃を弾き飛ばし、無効化する技術。

言葉で言うのは易しいが、相手の弾道の速度や込められた神力量を瞬時に目測し、ぴったり同等の衝撃をぶつけなければ弾き切れないか、逆にこちらが余計な神力を消費してしまう。

画面の中の自分は完璧に防いでいるように見えても、内実の精度にはまだ納得がいかない。雪兎隊で叩き込まれたあの感覚を、いかなるコンディションでも寸分違わず再現できるようにしておかなければ、実戦では命取りになる。

ノートにペン先を走らせながら、画面の中で何度も再生される自分の動きと、相原先輩の弾道を静かに見つめ続けた。

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