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教官の不安
「どうだった、桜木」
部屋を出た俺を待っていたのは、中山だった。
「……相当、追い込まれている。安宅の件を、あいつはずっと引きずっているからな。安宅がいたからこそ頑張れていた部分が、あいつにはあったんだろう」
「そうだな……」
中山も沈痛な面持ちで頷く。
「小早には、知らせるのか?」
「いいや。あいつの性格だ、関の今の姿を小早には見せたくないだろうし、小早も今、函館で戦っている最中だ。」
「そうだな……今は、言えない」
俺たちは、親友かつ元教官同士、暗黙の了解で言葉を交わした。
関が再び空へ戻れる日は来るのか。それとも、このまま「命を削る(前回の伏線)」という破滅へ向かうのか。
今はただ、傷ついた教え子を見守ることしかできなかった。




