今日もこうして生きているよ
痛い。身体の芯が焼け付くように熱くて、息が……吸えない。
喉の奥に突き刺さるような異物感と、胸を引き裂かれるような苦しみに、思考がメチャクチャにかき乱される。
……どこ、ここ。安宅くん、関内くん……どこにいるの……。
「……小早……? 小早っ!」
遠くで、誰かが私を呼んでいる。
あれ……関の声、だっけ。
息を吸おうとするだけで、肺のあたりに鉛をぶち込まれたような激痛が走り、意識が何度も途切れそうになる。
重たい瞼をほんの少しだけ薄く開けると、目に突き刺さるような眩しい白い天井が広がっていた。
「小早? 小早、俺の声が分かるか?」
聞き慣れた、でも震えている中山教官の声だ。
痛む首をどうにかわずかに動かして横を見ると、そこには血の気が引いた、泣き出しそうな中山教官と関の顔があった。
あぁ……私、あっちの境界線から、戻ってきたんだ。
みんなに背中を押されて、引き返してきたんだ。
それなら……。あの人たちに言われた約束、果たさなきゃいけない。伝えなきゃいけない言葉がある。
喉の奥のチューブに阻まれて、声なんてまともに形にならない。それでも、傷だらけの咽頭を必死に震わせて、私はありったけの力を振り絞った。
「っ……、ただ……い……ま……」
現実は、相変わらず酷く痛くて、苦しくて、息をするのも嫌になるほど過酷で残酷で――。
それでも。
安宅くん、関内くん。私は今日も、こうして生きているよ。




