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回顧:珍しく褒める桜木教官
「ここは中山の家だ。よく班で泊まり込みで訓練したもんだ。もうご両親はこんな山奥じゃなく街の方に住んでいらっしゃるが、隣の家族がお客様用としてメンテナンスしてくれているらしい。鍵は中山から預かっている。3日ほど、ここで中山と俺たち4人で暮らす。すぐに学校へ連れて戻れるわけがないからな。」
車から運び下ろし、ぐったりと意識を手放しかけている小早を静かにベッドへ寝かせ、その熱っぽい額に触れながら様子を見守る。
「……王子の受け答えは、満点に近かったな。あの場であのまま沈黙していれば、逆に国民の反感を買って火に油を注ぐところだった。あいつは、将来いい軍人になるかもな」
そう口の端を上げて笑ってみせると、すぐ傍で関が驚いたような、言葉を失った表情でこちらを見つめていた。
「なんだ、俺だって人くらい褒めることぐらいある」
おい、何をそんなに怯えた顔をしている。まるで俺がとんでもない失言でもしたかのような、やらかしたと言わんばかりの視線を向けてくるな。




