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回顧:お前は生きていてくれた
それからの1週間は、悪夢のなかにいるような日々だった。中山と関、そして士官学校時代に俺たちをしごき上げた恩師である日吉大佐が代わる代わる見舞いに来てくれた。中山は時折、強引に自室のベッドへと押し返され、仮眠をとるためにこの部屋に戻ってくることもあったが、その顔を見るたびに胸が締め付けられた。
地獄のような過酷な現場を背負い、あいつはほとんど眠れていないはずだ。やつれ果てたその背中を見るだけで、痛みよりも深い自責の念が身体中を駆け巡る。
それでも、這うようにして過ごした1週間でどうにか車椅子を自力で動かせる程度にはなり、俺は無理やり仕事への復帰を申し出た。じっとしていることなど、もう耐えられなかった。
ある日、静まり返った廊下で、関の姿を見つけた。
あの日以来、まともに言葉を交わすこともできていなかった関の顔を間近で見た瞬間、張り詰めていた糸が切れそうになる。青白く、すっかり生気を失ったその顔を見つめながら、俺は胸の奥底から激しい安堵と、どうしようもない痛切さを覚えた。
――よかった。お前は……生きていてくれた。
あの日失った無数の命の重さに押し潰されそうになりながらも、目の前で生き延びた教え子の姿を確認できたことだけが、かろうじて俺を現実に繋ぎ止めていた。守れなかった者たちへの後悔を飲み込んだ。




