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シーン3 小遣い交渉
(登場人物)
青井由太
江戸から京都へ流れ着き、静に拾われた青年。働くことは嫌いだが、料理・洗濯・掃除は得意。年上女性に可愛がられる才能と、本人に自覚のない情報収集能力を持つ。
神無月静
由太の「飼い主」。表向きは花街で生きる女性だが、裏では倒幕派に関係する女間者。剣の腕も立つ。
朝餉の後。
静が出掛ける準備をする。
由太:
「静さん」
静:
「何だ」
由太:
「今日の小遣い」
静:
「昨日渡した」
由太:
「使った」
静:
「何に」
由太:
「団子」
静:
「またか」
由太:
「あと甘酒」
静:
「誰と飲んだ」
由太:
「一人」
静:
「……寂しい使い方をするな」
由太:
「だから今日の分」
静:
「ない」
由太:
「困る」
静:
「何に困る」
由太:
「団子が買えない」
静:
「困らん」
由太:
「俺が困る」
静:
「我慢しろ」
由太は考える。
由太:
「じゃあ今日、洗濯する」
静:
「普段からお前の仕事だ」
由太:
「掃除もする」
静:
「それもだ」
由太:
「夕飯も作る」
静:
「いつも作っている」
由太:
「……俺、結構働いてない?」
静:
「今ごろ気づいたのか」
由太:
「じゃあ給金を」
静:
「家賃と食費を払え」
由太:
「小遣いなしでいいです」
静:
「よろしい」




