シーン1 坂本龍馬のピストルの誤送
(登場人物)
青井由太(19)
江戸から京都へ流れ着き、静に拾われた青年。働くことは嫌いだが、料理・洗濯・掃除は得意。年上女性に可愛がられる才能と、本人に自覚のない情報収集能力を持つ。
神無月静(26)
由太の「飼い主」。表向きは花街で生きる女性だが、裏では倒幕派に関係する女間者。剣の腕も立つ。
坂本龍馬(28)
土佐藩士。京で活動する尊王攘夷派、後に海援隊を立ち上げる。
◆ 舞台:龍馬が京都に潜伏していた頃
龍馬は新型ピストルを入手し、試し撃ちに向かうところだった。
しかし——
由太は路地で、弾薬箱を抱えてよたよた歩いてる男(龍馬)に遭遇。
龍馬:
「うぅー、重いのう……」
由太:
「あ、持ちますよ」
龍馬:
「おお、すまんのう。すぐそこの小屋まで……」
由太:
「はい!」
由太は荷物を持って先に走る。
——だが曲がる角を間違えた。
龍馬:
「おーい! そっちは違う!!
ワシの武器庫は反対じゃ!!」
しかし由太は走りながら、
由太:
「龍馬さん、足が悪いの!?走れないの?!
じゃあ俺が先に行って荷物置いとくから!!」
龍馬:
「いやそうじゃない!!
ちょっと待て!!」
結局、由太が荷物を置いたのは別の町家の前。
そこにいたのは、長州藩の尊王攘夷派の浪士。
浪士:
「な、なぜ俺の家に銃弾が……?」
この“誤配送”が、長州藩からの武器輸入を海援隊が引き受ける切っ掛けとなった。
静:
「お前……龍馬に喧嘩売ったな?」
由太:
「いや、ただ運んだだけ……」
静:
「一番危険なやつだ」
外伝のこの話はこれで完結。
今後も、メインストーリーとは離れた、由太が引き起こすエピソードを書いていきます。
また、感想若しくは評価をいただけると光栄です。
よろしくお願いいたします。




