第六話 ダンジョン
冒険者ギルドに着いたユウガとエリスは冒険者になるための手続きをしていたが、ある問題に直面していた。
「どうしようエリス。」
「どうしたの?おなかでもいたくなった?」
ユウガは震えた声で答えた。
「俺、文字が書けなければ読めもしない!」
「え!?ユウガ文字が分からないの?」
エリスが驚くのも当たり前だ字がわからないのに今まで一人で生きていけるわけがないからだ。
「ああ、まずい手続きができない。」
「しょうがないから私が書いてあげる。」
「ありがとな、エリス。」
「はい、まずは本名」
「アマミヤ・ユウガ」
「性別は?」
「どこからどう見ても男だよ!」
「はい、次は使える魔法の属性」
「炎と雷」
「次は、使う武器」
「剣です。」
「使えるスキルは?分からないんだったね。」
「分かりません。」
「よし、必要なのは書けたわよ。」
「ありがとーエリスー。」
「はいはい、それと、最初はみんなEランクからのスタートだからね。」
「はい。」
手続きを終えた二人に話しかける者がいた。
「あの、今手続きが終わったばかりですよね?」
「ああ、そうだが。」
「僕も今手続きが終わったばかりでですね。よろしければ一緒にパーティーを組んでダンジョンに行きませんか?」
話しかけてきたのは落ち着いている感じで爽やかな薄い緑髪の男性だった。
「ああ、いいぜ。エリスもいいよな?」
「うん、私はどっちでもいいわよ。」
「ありがとうございます。僕の名前はエージ・サロバロスです。十九歳です。よろしくお願いします。」
「ああ、俺の名前はアマミヤ・ユウガだ。よろしくな。」
「私の名前はエリスよ。よろしくね。」
「よろしくお願いします。ユウガさん、エリスさん。」
「エージ、俺はお前のこと呼び捨てで呼ぶからお前も俺のこと呼び捨てで呼んでいいぜ。」
「はい、分かりました。ユウガ。」
「それとお前は何が得意とかあるのか?」
「僕は治癒魔法が得意です。治癒魔法なら中級まで使えます。後は、少し風魔法が使えます。」
「え!すごい!私は治癒魔法でつかえるのは初級までなのに。」
「それほどでもありませんよ。まだ上級は使えませんから。」
「へー、エージは治癒魔法が使えるのか、心強いな。」
「ユウガとエリスさんは何が得意なんですか?」
「俺は雷魔法と炎魔法を少しでメインは魔法を纏った剣だ。」
「私は氷魔法と初級までの治癒魔法よ。」
「そうですか、では早速行きましょう。ダンジョンに。」
「ああ!」
ダンジョンについたユウガたちは作戦を立てていた。
「じゃあ、俺が突っ込んで魔物を斬るからエリスは氷魔法で援護を、エージは俺が怪我した時に治癒魔法でそれ以外のときは風魔法で援護を頼む。」
「分かったわ。」
「分かりました。」
「そういえばダンジョンってどんな感じになってるんだ?」
「ダンジョンていうのはね、DランクからSランクのダンジョンがあるの。そしてね、Dランクは三層、Cランクは四層Bランクは五層って感じで、ランクが上がるたびに一層ずつ増えていくの。」
「そして、最下層にいるボスを倒すと宝箱が出てきてそれを開けて少し経つとダンジョンが閉じて、強制的に入り口のところに転移させられるんですよ。」
「なるほどな、教えてくれてありがとな、じゃあ、行くぞ!」
ダンジョンに入ったユウガたちは早速犬型の魔物五匹に遭遇した。
「あいつらは何て魔物だ?」
「あいつらはワンガスっていう魔物よ。」
「ワンガスは一匹一匹は弱いですが協力してきますのでユウガ、十分注意を。」
「ああ、分かった!」
ユウガは早速炎を纏って斬りかかった。
「火炎斬!」
その一撃はワンガスを一刀両断した。
「すごいですね、あの力。」
「ユウガは初めて戦った時から私がアシストしたとはいえ、ゴブリンキングを倒したから多分、戦う才能があるのよ。」
「ですね。」
「アイシクルドライ!」
「ウィンドカッター!」
その二つの魔法はワンガスを凍らせて切り裂いた。
「よし!倒せたわね!この調子で最下層まで行きましょう!」
「はい!」
「おう!」
それからはユウガたちは魔物に遭遇することなく最下層にたどり着いた。
「変ですね。」
「変だわ。」
「何がだ?魔物に遭遇しないことか?いいことじゃないか、戦闘を避けれて。」
「確かにいいことかもしれませんが、こんなに遭遇しないのわおかしすぎます。」
「きっとあのボス部屋になにかがあるんだわ。」
「なら、十分注意していかないとな。」
三人は十分に注意しながら扉を開けた。だが
「おや、お客さんですか?珍しい、これはこれは珍しい。」
「お前、誰だ。」
「おや、申し遅れました。私は魔王信仰軍の八大軍団長の一人、『害毒』ヨルムンガンドと申します。」
ボス部屋にいたのは黒いマントに身を包み、紫の髪に所々緑の髪が混じっている、顔色の悪い男だった。
「魔王信仰軍ってのは何だ。」
「おやおや、そんなのも知らないのですか、あなた。」
「ユウガ、エージ、逃げるわよ。」
「当たり前です。」
「は!?」
そう、小声で会話をした次の瞬間、
「私があなたたちを逃がすとでも?」
次の瞬間後ろには黒いマントに黒い仮面を身に着けた奴の部下らしき奴らに扉を防がれていた。
「まずいですね、これは!」
「ユウガ、あいつらはあいつらしか使えない闇魔法を使ってくるから気をつけて!」
「闇魔法!?なんだよその魔法…ってうわ!いきなりあいつぶっ放してきやがった!しかも無詠唱で!」
「戦闘中によそ見する方が悪いのですよぉ。」
「ユウガ!私とエリスさんで後ろの奴らは相手をします終わったらすぐに援護をするのでそれまで耐えてください!」
「わかった!」
ユウガはヨルムンガンドに斬りかかった。
「雷炎斬!」
だが、
「なんだ、力が抜けてく。」
「私のユニークスキル毒操者の影響です。次はあなたの体が壊れていく毒を打ちます。あなたはどう苦しんでくれますかねぇ!」
「「ユウガ!!」」
その瞬間
「そこまでにしてもらおうか。」
「マジですか、まだ私たちはあなたと戦う気はありませんよ。ファーリー王国の魔法騎士団長殿。今回は、この人たちを見逃してあげましょう。では、さようなら…」
「クロス…」
「大丈夫かい?ユウガ。」
「ユウガ!大丈夫?怪我してない?」
「ああ、クロスが助けに来てくれたから。」
「だが、逃げられてしまいました。次会ったときは必ず…」
戸惑っているエージが口を開いた。
「あの、ユウガとエリスさんはクロスさんとはどのような関係で?」
「悪い、言ってなかったな、クロスは俺の友達なんだ。」
「驚きましたよ。」
「君は?」
「僕はユウガとエリスさんとパーティーを組んでいるエージサロバロスと申します。」
「そうか、よろしくエージ。」
「はい、よろしくお願いします。クロスさん。」
「そういえばクロスはどうしてここに?」
「僕は魔王信仰軍がこの辺りで動いてるという話を聞いてこのダンジョンを見つけて入ってみたら君たちが戦っていたんだ。」
「そうか、ありがとな、クロス。」
「僕も君を助けられてよかったよ。それと、とりあえず今日は僕と王都に戻ろう。」
「ああ、そうだな。」
そうしてユウガたちは王都に戻ったのであった。




