第二十一話 衝撃的事実
ガルディア・ファングは白龍に認められた。
これでガルディアは族長になれる。だがここで、一つの疑問が生じた。
「おい!白龍!」
「なんだ。ガルディアよ。」
「試練の内容はお前を倒すことだろ!これで俺は族長になれるのかよ!」
白龍は間を置いて答えた。
「うむ、本当の試練の内容は我を倒すことではない。怖じけず我に挑み、我を認めさせることだ。」
ガルディアも間を置いて喋った。
「いいか!白龍!俺はお前をいつか絶対に!倒してみせるからな!」
それは、ガルディアの白龍への宣戦布告だった。
「面白いことを言うな。いいだろう。いつか我に挑みに来い!そして我を打ち負かしてみろ!」
ガルディアは自身満々にそして、迷いなく
「当たり前だ!俺はお前に勝つ!」
その言葉を聞いた白龍の笑い声が部屋に響いていた。
その後、里に戻ったユウガ達は族長ガーラの元へ来ていた。
「よくがんばった。ガルディアよ。これでお前はこの獣族の里の次期族長だ。」
「はい!」
族長からの話が終わったあと、ユウガがガルディアに聞いた。
「次期族長?今からじゃなくて?」
「あぁ?言ってなかったか?白龍に認められてすぐじゃなくてな、認められた後、経験を色んな所で積んでから族長になるんだ。獣神化をしっかり制御するためにもな。」
「獣神化?」
「ああ、あの銀色になるやつだ。」
「それとよガルディア、お前色んな所で経験を積まないといけないんだろ?ならさ、これからは俺達の旅についてこないか?」
ユウガの提案にガルディアは少し間を開けた。
そして、
「ついて行ってやっていいぜ!これからはよろしくな!ユウガ!エージ!エリス!」
その返答にユウガ達は笑いながら
「おう!」
「はい!」
「うん!」
これからガルディアが一緒に同行することが決まったユウガ達は温泉に来ていた。
そこでエージはガルディアに質問をしていた。
「ところでガルディア、伝説の装備というのはどこにあるんですか?」
そう、エージは伝説の装備を試練の間も探していたのだ。
「あぁ、そんな話もしてたな。ちょうどいいし、里出たら土の神殿について来い。そこに確かあるはずだ。少しめんどくさい奴と戦わないといけないかもだが。」
「少しめんどくさい奴?」
ユウガの問にガルディアは
「ああ、神殿を守護しているボスがいるんだ。強いから気をつけろよ。」
「てか神殿って?」
「そんなんも知らねぇのか?お前。神殿はな、八つあって今見つかってるのは炎、雷、水、風、土、氷、闇、の七つだ。神殿の中には歴史の書と言われる壁画があるんだ。」
ユウガはその神殿に心当たりがあるような気がした。だが思い出せない。
「ちなみにな、闇の神殿に近づくのは禁忌とされてるから行こうと思うなよ。」
そう言われている間もユウガは神殿について考えていた。思い出せない。考えていたらなんだか頭が真っ白になってきた。次の瞬間ユウガは
「おい!ユウガ!」
「ユウガ!」
ユウガは温泉の中で気絶してしまっていた。
ユウガが次に目が覚めた時、頭の下には柔らかい感触の枕があった。
「ここは…」
「ユウガ、起きたのね。」
なぜかユウガが目を開けると目の前にエリスの顔が見えた。
「ん?これは…膝枕?エリスが?」
エリスは温泉から出たばかりなのか浴衣を着ていた。そして、その膝の上にユウガの頭。はたから見たらただの仲良しカップルだ。
そして、ユウガが起き上がった。
「ありがとな。エリス。」
「ううん。お礼ならガルディアとエージに言ってあげて。連れてくるの大変そうだったから。それと、どうしていきなり気絶しちゃったの?」
そう聞かれたユウガは考えた。自分がなぜ気絶したのかを。だが
「なんでだろうな、ガルディアから神殿の話聞いてたらいきなり頭が真っ白になって。」
ユウガは何を考えていたのかを覚えていなかった。
その夜、ユウガ達は四人で宿の部屋に来ていた。部屋は畳で、和風って感じがする。
「私、こういう部屋初めて!」
エリスが興奮していると。
「俺の故郷はこういうの多かったぜ。」
「え、そうなの?そういえば、ユウガってどこ出身なの?」
ユウガは一瞬悩んだ。自身が異世界人であると話していいのかを。けれど
「俺はこの世界じゃなくて、別の世界から来たんだ。寝てて、目が覚めたらエリスと会った草原にいた。」
ユウガは何か抜けてるような気がしたが知ってることを話した。
「え、ユウガって異世界人だったの?オガミさんと同じ?」
「僕は何となく分かってましたよ。名前がそれっぽいので。」
「マジかよ。知らなかったぜ。」
三人の反応はそれぞれ違った。
「ん?師匠が異世界人って知ってるのか?」
「有名な話ですからね。皆知ってて当然です。」
そこでユウガは思った。もしかして日本とか地球生まれの人って意外といるんじゃね?だから聞くことにした。
「なぁ、もしかして異世界人って結構いたりする?」
「んー珍しいけどたまにいるわよ?ほんとにたまにだけど。」
マジかよ。ユウガは驚いた。そりゃそうだ。だってユウガは、てっきり異世界人は師匠と自分だけの特別な存在だと、そう思っていたからだ。
「マジかよ。」
ユウガは衝撃的事実を知ったが、ひとまず寝ることにした。
『お願い…』
寝ていたら突如ユウガの頭に響いたその声は絶対に聞いたことがある。その確証があった。




