第十九話 守護神
ガルザル達との戦いが終わり、奥にあったボス部屋に入ったユウガたちはすぐに理解した。このダンジョンがなぜ三階層しかないのにAランク相当と言われているのかを。
そう、ボス部屋にいたのは
「白い…ドラゴン。」
三つ目の龍であり、全身が真っ白な龍。見ただけで分かる。あれが黒龍と同等、あるいはそれ以上の強さなのだと。
「…白龍!」
「ガルディア、知ってるのか!」
そう聞くユウガに対してガルディアは
「ああ、あれは古くから獣族に伝わる守護神だ。」
「は!?守護神!?そんなやつがなんでここにいるんだよ!」
慌てるユウガの問いに答えたのは誰も予想していない存在だった。
「よく来た。なぜ我がここにいるのかか、それは、我が獣族の長を見極める者だからだ。」
そう、白龍が語りだしたのだ。
「さあ、お前ら四人全力でかかってくるのだ。」
次の瞬間、最初に斬りかかったのはガルディアだった。
「斧スキル!黄金連撃!」
ガルディアの超連撃。だが、白龍には一切のダメージが入っていなかった。
そして、
「なっ!」
白龍は口から青白い炎のブレスを吐いてきた。
「アイスシールド!」
そのブレス攻撃にすかさず割り込んだのはエリスだった。エリスがガルディアを守った時、
「その口!閉じてもらおうか!炎帝斬!」
ユウガが白龍の口目掛けて上から斬りかかっていた。なぜ上から斬りかかれたのか、それは
「いきなり風魔法で空中に自分を吹っ飛ばせなんて!頭おかしいんじゃないですか!ユウガ!」
そう、エージが風魔法でユウガを空中に吹っ飛ばしていたのだ。
白龍のブレスが止まり、ガルディアとエリスが着地した時。
「未熟だ!ガルディアよ!相手の動きを見ずにいきなり突っ込むのか。そんな者が長になどなれるか!」
白龍が魔法により頭上にでかい炎の塊を創っていた。
あの魔法攻撃を食らってしまえば絶対に死ぬ。死んでしまう。そう考えた時、ガルディアの前にはユウガが立っていた。
「何やってんだ!お前!」
白龍の魔法が放たれた時、ガルディアの前にいたのはユウガだけではない。エリスが氷で皆を助ける壁を生成し、エージが風で炎の威力を少しでも抑えていた。
「なん…で…」
白龍の魔法が止んだ時
「仲間に守られるか!未熟者!」
白龍の鋭い爪がガルディア目掛けて迫ってきていた。
「ガルディア!」
ユウガ達が叫んだ時、既にガルディアは壁まで吹っ飛ばれ、意識を失っていた。
「この程度で意識を失う者に長が務まるものか。」
白龍がそう言った時
「できるに、決まってんだろ!スキル発動!解放者!」
ユウガが全力で斬りかかる。それに白龍は
「ガルディアと同じ過ちを犯すか!」
白龍がそう言い、ユウガに向かって鋭い爪を突き立てようとする。だが、
「させ…るか…よ…」
ガルディアの黄金の斧が白龍の爪を一本砕いていた。
なぜだ。なぜあの程度の攻撃で爪が砕ける。
そう白龍が考えたときには遅かった。
「雷炎豪斬!」
ユウガの剣が白龍に届いていた。
白龍にユウガの剣は確かに届いた。だが、
「それでは我を倒せなどできん!」
ユウガが吹っ飛ばされる。
その間に、エージはガルディアの治癒に向かっていた。だが、
「回復など、させるわけがなかろう。」
白龍は青白い炎のブレスをエージ目掛けて放っていた。
「アイスシールド!」
ブレス攻撃に再度エリスが氷の盾を生成し割り込む。そのおかげで、エージに対する攻撃のダメージは最小限で済んだ。
だがマズイ。ガルディアとユウガの治癒に向えば隙ができ攻撃される。
だが、ユウガとガルディアを回復させなければ、エージとエリスには白龍に対する決定打がない。
その時、奥で倒れていたユウガが突如立ち上がった。
「師匠に、念のためにって初級でも治癒魔法を習ってて助かったぜ。」
ユウガはまだボロボロだ。だが、師匠に教わった治癒魔法により、何とか立ち上がれた。そしてユウガは
「スキル発動。解放者。」
再度、スキルを発動させた。
「雷炎遠斬!」
ユウガが白龍に対して斬撃を放ち時間を稼ぐ。
その間、再びエージたちがガルディアの治癒に向かおうとするが、白龍が徹底的に邪魔をしてくる。
ユウガは立ち上がったが既に限界だ。スキルの発動可能時間の制限もそろそろ迎えるだろう。
このままでは全滅する。そう思ったとき、ガルディアがボロボロの状態で立ち上がっていた。




