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目が覚めたら剣と魔法の世界でした  作者: 蜜柑
第一章 初めての異世界

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第十七話 氷の魔法使いと炎の剣士

エリスは敵の女魔法使いと戦っていた。

エリスはその間もガルディアたち兄弟の喧嘩に対してモヤモヤしていた。

なぜなら彼女は、兄が二人いて仲の良い兄弟だったからだ。

「なんであなた達はガディルさん達を襲ったの!」

その疑問に対して敵の魔法使いは

「ガルザルちゃんが言うには邪魔だったからだってよ?」

兄弟が邪魔だと言う考えに対し、エリスは否定的だ。

「あなたはそれを良くないことだとは思わなかったの!」

「思わないわー。だって私も自分の兄も姉も弟も殺してるもの。それと、そろそろお話ししながら戦うのはやめにしなーい?早くあなたを殺してあげたいもの。」

「分かったわ。あなたを懲らしめてあげる!アイスソード!」

エリスの周りにはおよそ十本の氷の剣が浮いていた。その剣はエリスが次に魔力を込めた瞬間に一斉に敵に向かって振り注いだ。

たが、その氷の剣を全てかわした敵が一言。

「やる気あるのー?その程度の攻撃、当たるわけがないじゃない。」

「ほんとに?」

敵の頭上にはたくさんのエリスの魔力で作られた氷柱が用意されていた。その氷柱は、

「アイシクルスプリンクル!」

エリスの唱えた呪文と同時に敵に振り注いだ。

「ウォーターアーマー!」

敵は頭上に連なる大量の氷柱が降り注いでくるのと同時に体全体を覆うように魔力で生成された水を纏った。

その魔法は自身に対する攻撃を防ぐ役割をする。

たが、

「数が多すぎるわ!」

エリスの魔法は敵の魔法を破りダメージを与えることに成功した。

「何するのよ!危ないじゃない!大人しく私に殺されればいいものを!」

敵はエリスに向かって吠えていた。

「そっちが本気で戦うって言ったんでしょ!私!あなたみたいな人に容赦しないから!」

「そっちがその気なら!」

敵から強大な魔力の気配を感じ取ったエリスはすぐさま自身も強力な魔法を使う準備を開始した。

「水よ! 私に抗うものを全て飲み込め!ウォーターウェーブ!」

「全てを凍らせ 氷の世界をつくれ アイスワールド!」

エリスに襲いかかる大量の水をエリスは全て凍らせた。水だけではない。エリスの周りの壁、床、皆の戦いの邪魔になるほどの規模ではないにしても完全に凍っていた。

「何よ…これ…でも…まだ!ウォーターボール!」

魔力でできた水の塊が飛んできたのをエリスは

「アイスシールド!」

自身の魔力でできた大きい氷の盾で難なく防ぐ。

「アイスバード!」

その瞬間、エリスの魔力から三体の氷の鳥が生成された。

「何よそんな鳥!すぐに撃ち落としてあげるわ!ウォーターボール!」

三つの水の塊が氷でできた鳥に向かって飛ばされた。だが、敵は一つ誤解していた。

「何!」

氷でできた鳥は勝手に魔法をかわしたのだ。

そう、エリスの生成した鳥はただの魔法ではない。

ユウガが頑張って師匠に修行してもらっていた間に創った自分だけの魔法。

あの氷の鳥はエリスの魔法によってつくられた式神だ。

式神故に敵の攻撃もかわす。その上、一体一体、誰がどこに攻撃をするべきなのかをすぐさま判断する。

だから、

「ぐは!」

敵が防ごうとした部分は避け、隙のできている所に三体それぞれが突進し攻撃した。

式神が突進した部分は凍る。

それゆえ、

「あなたの負けよ。それじゃもう、まともに動けないでしょう?」

「私があなたみたいな女に…」

最後に捨て台詞を吐いて女の魔法使いは気絶した。

一方、ユウガは

「くらえ!火炎斬!」

「まだまだですよ!石撃爆!」

ザベルの手から出される石が爆発する。それに苦戦を強いられていた。

ユウガが斬っても爆発するし、ユウガがかわしても周りの仲間に被害が及ぶかもしれない。

クソみたいや魔法だとユウガが思っていた時、

「おやおやー?どうしたんですか?もう終わりですか?なら、すみませんでしたザベル様って言って謝ったら許してあげますよ?」

「言うわけねぇだろ。お前みたいなクズに謝ってたまるか。」

「誰がクズですって!誰が!」

ザベルはすぐに頭に血がのぼり、冷静でなくなる。それゆえ、

「雷炎豪斬!」

ユウガの大きな一撃も

「なっ!」

剣で防ぎはするも、完全には防ぎきれずにくらってしまう。

「っ小癪な…!いいですよ!あなたがそこまでするというのなら!私も見せてあげますよ!私の本当の実力を!」

「あっそ。さっさと本気出せよ。」

ユウガが冷たくあしらうと、

「私を本気にさせたことを後悔させてあげますよ!」

次の瞬間、ザベルの周りを魔力で生成された岩が鎧のように覆った。

おそらく、何かの魔道具によりその状態になっているのだろう。

ザベルは剣と鎧に魔道具、それに対してユウガは剣一本。どちらが装備で不利なのかは言うまでもない。

だが、ユウガの剣は特別だ。

ユウガの剣は英雄オガミ・シュウから授けられた特別な剣。

そして、ユウガもまた特別だ。

彼は最強の師匠に五ヶ月間付きっきりで鍛えられた。

それを知れば、ずるいと思う人間もたくさんいるかもしれない。

だが、あの厳しい修行を乗り越えられたのはユウガだ。ユウガ以外は無理だったかもしれない。

最強の騎士団長と言われるクロス・アルガルドも、魔王信仰軍の軍団長でも音を上げる。

そういっても過言ではないような修行だった。

実はユウガは何回も死にかけていたし、最強の師匠と丸一日、拷問のように戦わされた時もあった。そんな厳しい修行を乗り越えることができたユウガだからこそ

「スキル発動。解放者。」

ユウガは周りに炎のような魔力を纏っていた。

「そんなスキル!怖くも何ともない!死ね!」

次の瞬間、ユウガが剣を構えると

「炎帝斬」

ザベルの鎧と剣は真っ二つに斬られていた。

そして、傷をおったザベルは意識を失った。

そう、そんなユウガだからこそ、魔王信仰軍の軍団長に届くかもしれない力を得ることができたのだ。

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