第十九話 「フローズンドラゴン1」
俺たちは山頂付近についた。
この辺りに『宝石聖竜』がいると聞いているが、山頂付近と言ってもなかなか
に広い。
木々も所々に生えていて天気も悪いため見渡しは最悪だ。
しかも、周りには『宝石聖竜』を討伐すべく来た多くのパーティーがいる。
俺たちも付近を捜索していると近くに洞窟を見つけた。
俺が入ろうとするとその時、その洞窟から20mはあろう一匹の真っ白なドラゴンが出てきた。
俺は恐怖で腰を向かしてしまったが、すぐに立って周りを見渡した。
天候でよく見えないが、ほかのパーティーもこのドラゴンに気が付いたらしく騒がしくなっている。
俺は、サヴァたちと合流して、様子を見た。
あのドラゴンはほかのパーティーに向かって氷のブレスをはいている様子からランスターが『氷結聖竜』ではないかといった。
『氷結聖竜』は、縄張り意識が強いため、この山頂付近に多くの人が近づいたから襲ってきたという。
目的の『宝石聖竜』ではないが、俺たちにもいつ被害が及ぶかわからないため討伐することにした。
サヴァによると『氷結聖竜』は、Aランク級の魔物のため、慎重に行動しろとのことだ。
だが、ドラゴンとは言えども所詮は氷タイプの魔物。
確か、ポ〇モンでは氷タイプの弱点は炎タイプだったと思い出し俺は、全力の『業火長槍』を放った。
『氷結聖竜』に天候と爆風で姿が見えなかったが確かに当たったはずだ。
爆風の煙がなくなるとそこには全くの無傷の『氷結聖竜』がいた。
俺は驚いた。
なぜなら『業火長槍』は最上級魔術の1つで俺の全力となれば1つの山を焼き消すレベルのはずだ。
俺が驚いていると『氷結聖竜』が氷のブレスを吐いてきた。
俺は『風竜巻』で回避したが入れの後ろにいた別のパーティーの男が氷漬けにされた。
そして、次の瞬間その男が氷漬けにされていた氷が中の男ごと割れて散った。
それを見た俺は目が飛び出した。
そして、ランスターが大声で
「『氷結聖竜』のブレスは原子まで凍らせることができる。当たった瞬間当たった部位は消え去るぞ」
と言ってきた。
そんなの聞いていない。
原子まで凍れせる!?そんなことが可能なのか?
俺の頭は混乱した。
登場生物紹介
【フローズンドラゴン】
種族:ドラゴン属
体長:20~25m
ドラゴンの中でも大型で、なおかつ強力なブレスを吐き、炎属性の攻撃無効のバフがかかっているため、対策なしではA級パーティーでも全滅することが多々ある。生息域は雪山などの極寒地域に限る。
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