第4章騒乱編4
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奴隷達を解放したが体力も気力も失っている。「気分は良くないだろうが、暫くはこの城で休んで体力を回復して欲しい。」と元奴隷達に言うと頷いてくれた。
ハンゾウとシズカに「貴族たちの目ぼしい物を回収しろ。但し家族が残っている所は手を出すな。ほっとくと盗賊や火事場泥棒に荒らされるから。」と命じた。
それぞれが配下に手際よく差配する。この国の2/3の貴族が消滅したのだ。回収には時間が掛かるだろう。
アンジュに頼んで元奴隷たちの面倒を見るよう頼む。
食糧はたんまりあった。12万が籠城していたのだから。「では若様、今夜はお情けをお願いします。」とハイエルフが古風な事を言う。
「あ、私もですよ殿。明日から忙しくなるのですからね。」とシズカも言う。ハンゾウは今日から忙しくしているぞ、なんて言わない。機嫌を損ねると大変だから。
爺はストレスが溜まっているようだ。ここに来て門とババアしか始末してない。
それを言うなら僕もまたつまらない者を切っただけだ。主役だと思っていたがモブだった。
夕方、騎士団達と合流を果たす。
「友よ!弟よ!会いたかったぞ!」とアークが言ってきた。コイツどんどんポンコツになってないか?と心配になる。
「またか・・」「またよ・・」「もう飽きた・・」と後ろの女性たちが言う。
一緒にご飯と酒を飲みながら今後について語る。
今回の出撃に際して王都防衛騎士団、近衛騎士団、ユリ騎士団を統合して第1騎士団になったようだ。
ただ、王都防衛騎士団はシルバーベルを相当恨んでいるようだ。
死霊が現れ防衛騎士団は役立たずだったと多くの人達から言われ続けた。
もちろんシルバーベルに詰め寄った若手将校もたくさん居たそうだが全て却下。
「待機だ。」本人は領地に逃げ、残された者たちが冷たい視線に耐えてきたらしい。
「だからもしシルバーベルが来たら、彼らに先陣の誉れを譲ってやってくれないか?」とアークに頼まれた。
快く了解し、酒宴を終えた後、約束通りアンジュとシズカと寝た。2人とも満足な顔で果てて気絶した。
翌朝
陽が明ける頃、シルバーベルがノコノコと5万を引き連れやってきた。
爺がダッシュで飛び出しメテオをぶっ放した。大半が消滅。後ろの方に居たシルバーベルの本体2千が茫然としている。「やっとスッキリしたわい。」と爺が満足そうに笑う。
(ヤバい!ヤバいぞ、昨日の騎士団との約束が・・テへペロで許されるレベルじゃねえよ!とりあえずシルバーベルが残ったのが救いかあ。)
騎士団に近づき「美味しいシルバーベルは残ってますので・・」と申し訳無さそうに言うと「ご助勢感謝致す。いくぞ!」と元気よく駆けて行った。
呆気なく、シルバーベルの首が宙に舞う。これで9割近い国内の敵が居なくなった。
リリイ、アーク、アーナ、セラが近づいてきた。
「2年以内と言っていたが早かったな。」とアークが感慨深げに言う。
「あなたは私の救世主さまです。」と目に涙を貯めリリイが言う。
「この時代に生まれてきて良かったよ。」とどこかで聞いたセリフをアーナが言う。
「王都に戻れば凱旋パレードです。」とセラがニンマリ笑う。
『ミッション:コンプリート』
『おめでとうございます。嘗ての部下を2人召喚出来ます。』




