第2章王都編7
今、僕は王女と2人っきりで手をニギニギされこの国の未来について語りあっている。
「王女殿下様、使徒様と呼ばずハルトとお呼び下さい。」
「ええっ、じゃ私の事もリリイって呼んで♩それに2人っきりの時に敬語はやめて」「ねえハルト。ハルトの世界ってみんな綺麗なお顔してるの?」
これはたくさんのお金をかけているんです。(どこぞの整形外科が喜びそうな話だな)
「そんな事ありませんよ。リリイ様。」「ダメ!リリイって言って!敬語もダメ!」可愛い顔で少し拗ねる。
「ハルトはこの世界に奥さんいる?」「いませんね」「えへへ、やった。」と小さく呟く。これがキャバクラなら借金してでも通うだろう。
ど・こ・が・こ・の・国・の・未来じゃああああああああああああああ。
読んで不快になった方ごめんなさい。たんなるピロートークです・・
あれからだがシヴァが捕えた死霊術師。シヴァに頭を弄られ何でも喋った。
リリイにその事を伝えると騎士団に引き渡して欲しいと言われ、騎士団の部屋まで護衛という名のエスコートする事になった。
2人で歩いていると腕を組んできた。憧れていたらしい。
ノーブラなのか気持ち良いが「リリイ、その、当たってる。」というと「やだ可愛い」とさらにギュっとしてくる。借金おかわりコースだ。
5分も歩くと着いた。ところで話は変わるがアークとアーナは兄妹らしい。
「ゲス男爵の背後はやはり宰相だったかあ。」とアークが言う。
「兄様、ゲス男爵と宰相を縛り首にしましょう。リリイ様もそれで良いですよね?」と直情的な事を言う。
リリイが「ハルト様はどう思われます?」と聞いてきたので「宰相とゲス男爵の繋がりの証拠がないと難しいでしょうね。」
アークが別室に3人を招く。「この部屋なら声が漏れないし大丈夫だから本音で語ろう。」
アークとアーナはリリイが生まれた時からのお側付だったようで所謂、幼馴染だ。
「妹が君を使徒様だと言った時は驚いたが見慣れぬ服装、天使様を呼ぶ力。確かにそうかもと思う。それがあっても宰相は裁けないかな?」
「今すぐは難しいでしょうね。」と言うと3人は少し落胆したがアークは「いつならと思っているかな?」
「リリイが即位する2年以内」と短く答えるとアークは驚き、アーナは呼び捨てを不敬だと怒り、リリイは喜んでいる。
アーナが決闘だと騒ぎはじめた。僕が負けたら2度と呼び捨て禁止だと。
「勝っても負けてもメリットないからイヤだ。」と言うと「私に勝てると思っているのか?」ハハハと高笑いした。
アーナはソードマスターだった。(僕は聖剣士なんだけどなあ)もちろんソードマスターより強い。
「よし!万が一私に勝ったら、わ、私の初めてをお前にやろう。も、もちろん処女だ。」顔を赤らめながら言った。
アークが盛大に吹き出した。結局10回やってもちろん10回勝った。
心配そうなアークに「こんな事で大事な妹を抱いたりしません。」と言うと安心した顔になった。
陰謀に優れてる宰相だけあって打つ手は早かった。
事件の翌日逃げた私兵、王女を襲った5人、ゲス男爵の一族をことごとく処刑した。
王女を襲った5人、ゲス男爵、死霊術師が宰相の指示と言ったが闇から闇へと葬りさられた。
ローズ村に戻る朝、アークとアーナが見送りを兼ねて報告してくれた。
アーナがまだ拗ねた顔をしていたので「美人が台無しだぞアーナ。」と言うと「わ、私のほうが年上だぞ!そ、それに美人なんて」と顔を真っ赤にしていた。
アークが「やはり宰相は強敵だぞ。見事としか言いようがないな。」と言うので頷くと「我らのハルト殿はあの強敵をどうやって倒すのかな?」と笑顔で聞いてきた。
「それは見てのお楽しみですよ。」と笑顔で返す。
「ああ!それとリリイ様と妹をよろしく。2人ともハルトに惚れてるから。」と言うと「バカ兄、だ、誰が惚れてるもんか!」とさらに赤くする。
「死ぬなよ!」「お前もな!」と言って握手した。
アーナにも握手しようとしたらキスされた。「初めてだからありがとうと言え!」「あ、ありがとう。」アーナがニコニコして「お前が狼狽える顔を初めてみれた。」と嬉しそうだ。
「また会おう!」そう言って馬車に乗り込んだ。
馬車の中は冷蔵庫並みに寒かった。4人の視線が痛い。
マリが「今夜は抱いてもらいます。それでチャラにして差し上げます。」と言うと他の3人がギャーギャー騒ぎだす。幸せなのかな。幸せなんだろうな。




