13/16
【毟】
【毟】
訓読み:むし-る
部首:毛
画数:8
意味
1 つかんで引き抜く。国字
猫の額ほどのベランダに二つ並んだプランター。
そのプランターを前に、彼はゴソゴソとやっている。
「何してるの?」
「草むしりだよ」
私は、その様子を眺めながら、おやつのプレッツェルをかじる。
「『むしる』って、虫が食べたみたいに葉っぱを取るから『虫る』?」
「違うよ。少の下に毛と書いて『毟る』。ほら、草だけじゃなくて、毛を毟るとも言うだろう」
思わず私は大きな声を出す。
「少ない毛を毟るの? それって酷くない!?」
彼は笑いながら、作業を続ける。
「毟った結果、毛が少なくなるんだろう?」
「毟るんなら最後まで綺麗に毟るべきよ」
「禿げちゃうじゃないか」
彼は、ビニール袋に雑草を入れて戻ってきた。
反対の手のザルには、プランターから収穫したベビーリーフがほんの少し。
「あなたの髪の毛は、まだ大丈夫よ」
「まだって、なんだ。まだって」
彼は笑いながら、抗議する。
ホントに笑ってる?
ベビーリーフがあまり育ってないことに苛ついているのかしら?
今日は、いろいろと、そっとしておいてあげたほうが良さそうね。




