↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と星座と剣士の旅〜魔法が苦手な俺が、魔法で神様を救う話〜  作者: く~が~
セメレ−ネプトゥヌス編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

351/364

351話 6月23日#28〜乙女VS水瓶②〜

 「……あ、メェはレイの元へ行くから、あとはよろしく」



 戦いの輪から外れ、私たちの様子を傍観していたおひつじ座の星霊(アリエス)は、そう言って勝手に走って行ってしまった。



 「「………………」」



 私とアクアリウス――スターリア――は、互いにじっと睨んだ。



 「「…………熱い」」



 私もスターリアも、それぞれ防御魔法を展開しているはずなのだが、やはり星霊(義理の親)たちの力には及ばない。特に、アリエスには。



 「……となれば、勝負をさっさとつけるか」


 「……同意見だ」






 ――それから数分が経ち、勝負の行方は……



 「『ノイズ・シャットアウト』!」



 さっきから、スターリアはこの魔法しか出していない。


 どうも、私のハチェット裁きの方が、彼女の『音』の攻撃の早さを上回っているようだ。私が一方的に攻撃している形になった。



 「……くっ!」



 魔法盾(シールド)を張っても張っても私に壊されるため、スターリアはイライラしているらしい。



 「……『モレンド』!」



 足元に、紫色の煙のようなものが広がった。



 ――だが、私が高いところへ移動すれば、問題なかった。植物には効かないようだった。



 しかも、私はスターリアの上を取れた。



 「『グルーヴランス』!」


 「『アイヴィクラッシュ』!」



 見えない槍の突きと巨大な植物の蔓の一撃。2つの魔法がぶつかり合い、「バチン!」と大きな音がした。



 「……チ!」



 舌打ちをしたスターリアは、変わった魔法を使った。



 「『エンドレス』!」



 ――そして、なぜかギターで演奏を始めた。



 「……ん?」



 演奏は10秒くらいで終わった。


 私は身構えたが、何かが起こる気配はない。



 「………………?」



 ――すると、突然あたりに音楽が鳴り響き始めた。



 先ほどの10秒の即興演奏が、大音量で聞こえてきた。しかも、何回でも繰り返される。


 しかし、あまりのうるささに耳を塞ごうとしたが、腕が動かなかった。



 「………………?」口も動かない。



 やがて私は、あることに気づいた。



 ――体が、音楽に『乗っ取られて』いる……



 先ほどの『10秒の演奏』。


 その間に起こした私の行動は、斧を受け取ったことと、スターリアの方を振り向いたこと。



 ――その動作が、体が勝手に、何度も動いて『永久(エンドレス)に』続いていく。



 その間は、スターリアのやりたい放題……になるかと思ったが、どうも大技をかけるだけにしたようだ。



 「『フィーネクラッシュ』!!」



 頭上の逆さの水瓶から高圧の音波が放たれ、私は地面に叩きつけられた。



 「…………くっ!」



 起き上がると、横で義母(ははうえ)も地面に突き落とされていたことに気づいた。


 私はよろけながら、スターリアの様子を見つめた。


 先ほどの演奏は、もう止まっていた。たぶん、私がもう、行動を繰り返せる体勢になっていないから、自動的に止んだのだと思う。



 「……なるほど」私はスターリアに向き直った。「だが、同じ手は、二度と食わないぞ」


 「……知ってる」スターリアは、ギターを構えた。「元々、この魔法は『1回』しか使えねえ。2度目は対策を取られるからな……」


 「では、なぜ今使った?」


 「……水瓶が、攻撃できるように」



 ふと上を見ると、真下を向いていたはずの水瓶が、斜めの方を向いている。


 その方向を見ると、金の毛で覆われた羊が、女性を背中へ乗せて運ぼうとしている姿があった。



 「「この……!!」」



 私と義母は同時に蔓を伸ばし、水瓶を下方向へ引っ張った。


 水瓶は、再び真下を向いた。



 「『フィーネクラッシュ』!」



 そして再び、高圧力の音波が私たちを襲った。



 ――ドーーーーン!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。