表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と星座と剣士の旅〜魔法が苦手な俺が、魔法で神様を救う話〜  作者: く~が~
プルートー−アポロ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

198/203

198話 6月8日#03

 リアは、疲れてその場に倒れた。他の誰もリアを気に留めなかったので、俺はそっとリアを回収して、テーブルの上のリアのクッションの上に寝かせてやった。



 「『石化』ねえ」ソラの祖母はそっとレイに触れた。「確かに、うちに『石化』を治す薬草があると思う」



 しばらくソラの祖母はレイの様子を観察した後、首元にあるネックレスに触れた。



 「おや、これは……?」


 『……あ、どーも!』ピエールネックレスが答えた。『ワタクシ、『月の神』改め『ピエールネックレス』と申しますっ!』


 「月の神……そう、あなたが……」


 「彼が……あ、いや彼女が……レイさんの『石化』の進行を遅らせているんです」



 そう言った後、テンは『彼』と『彼女』のどっちを使うか悩んでいた。



 『あー、ワタクシ性別ないんで、テキトーに『それ』とか言っちゃって大丈夫ですよー!』


 「いや、神様相手に『それ』はちょっと……」


 「……なるほどね」ソラの祖母は頷いた。「確かに、まだ助かるかもしれないね……ちょっと在庫があるか見てくるから、ソラはお湯を沸かす準備をしておいてくれ」


 「……わかった……!」



 ソラは部屋から出ていくと、やがて携帯型のコンロと小さな鍋を持ってきた。鍋には水が入っている。



 「ソラちゃんの家って、素朴でいい感じだね」



 テンがそう話しかけると、ソラは「うん……」と答えた。



 「ばあさんも優しそうだし、いい環境で育ったんだな」



 俺もそう言うと、ソラは「うん……」と答えた。



 それからしばらく会話はなかったが、ふと見ると、テンがレイの手をそっと触っていた。もしかすると、相当不安なのかもしれない。



 やがて、ソラの祖母が帰ってきた。小さな皿を手にしている。



 「『ディザリアス』の葉だよ。細かく刻んできたから、後は煎じるだけ」



 ソラの祖母はクッションの上にゆっくりと座ると、皿の上の薬草を鍋の中へ入れた。



 「おばあちゃん、ありがとう……」


 「……そうそう。見せてあげようと思って、もう1枚葉っぱを持ってきたよ」



 ソラの祖母はそう言って、1枚の長い葉っぱを取り出した。乾燥して少し縮んでいるが、『薬草大全』に描かれていた絵とそっくり同じハートの連なった形をしていた。



 「この植物、『カサンドラ山』に一番よく生えてるんだよ」


 「『カサンドラ山』……?」どこかで聞いたことのある名前だ。


 「この国で、一番高い山……」と、ソラは説明した。「標高が、4100メートル以上ある……」


 「他にも3000メートルとか4000メートルくらいの山が、ウチの村の近くには多くてね」


 「え……」



 ソラの話では、村を外れた『ちょっとそのあたりの山』くらいで入手できるというイメージを持っていたが、実際には『ディザリアス』を含めた高山植物は、そういった高い山を登ったところで採集するようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ