160話 6月1日#08〜モルガンさんを守れ!②〜
それから僕が花火を上げて、ソラちゃんのゴーレムに掴まりながら――いや、掴まれながら、『ゾンビ』の中をかき分けるように進んだ。
――と、思ってたら、ゴーレムが跳んだ。
「ぐえっ!」
着地した時の衝撃が結構あったんだけど!!
よく見ると、そこにカイト君やレイさん、リアちゃん、あとピエール33世君もいた。みんな突然のゴーレムの出現にびっくりしたみたい。
「街の人たち……また『ゾンビ』になってる……」
「気をつけて!ピース教団の幹部が近くにいる!」
僕たちの警告を聞いて、みんな真顔になった。
そして後ろから3人の教団幹部が現れる。「『レジェンダリ』はどこだ?」って聞いてきたけど、それわかるのソラちゃんだけじゃ……?
とりあえずカイト君たちを安心させようと、目配せしてみた。カイト君はすぐに納得したようで、小さく頷いた。
その後、幹部たちがぶつぶつ何か言ってたけど、空を仰いでいた棘を発射した男――確か『マーリン』だったかな?――が、何かに気づいた。
「……見つけた……『ダブルドラゴンレイディアンス』!」
――この人、てかドラゴン、目がいいね!?
僕たちが何かする前に、遠くにいる何かが地面に落ちたのが見えた。
そして、マーリンは変身し始める。太った姿のドラゴンに……
「レイ、リア。あのトゲドラゴンを何とか止めてくれ。ソラとテンはモルガンの様子を見に行け。俺とピエール33世で、他の2人の幹部を追いかける」
……お!さすが!うちの頼れるリーダーは判断するのが早い!
「任せて!」
僕は返事をして、またソラちゃんのゴーレムの手に掴まりながら移動を開始した。
そしてすぐに、あることに気づいた。
「何か『ゾンビ』の数、どんどん増えてるよね!?」
「でも『ウグイロン』はいない……」
『ゾンビ』の数が増えてきたせいで、だんだん足の踏み場がなくなってきた。ソラちゃんは、どうにかすき間を見つけて、跳ぶように走っている。
「あっちの方……!!」
通りには、ゾンビがひしめいている。ホント、どこでこんな数の人の意思を吸い取っているんだろう?
「……強行突破する?」
僕がそう訊ねると、ソラちゃんのゴーレムが消えて、人間のソラちゃんが現れた。
「たぶんそれしかない……!」
でも、僕らが何かする前に『ゾンビ』たちの動きが止まった。そして次々と地面に倒れていく。
「……何だろう……?」
「カイト君あたりが何かしたのかな?」
とりあえず僕たちは、その『ゾンビ』の体を踏みつけないように、慎重に先へと進んだ。




